投稿者「mikainouchi」のアーカイブ

「供述によるとペレイラは…」

日本に帰って来て便利で嬉しいのが図書館の利用です。

イタリアに住んでいる時には、読む速度が遅いこともあり、残念ながら図書館で本を借りる習慣がつかないで終わってしまいました。もともと公共施設の利用が下手、というのもありますが…

帰国後は少しずつ色々な図書館に出入りしております。仕事関係の本がほとんどでそれ以外の分野になかなか広がらないのが悩みです。

イタリアの作家の本で大好きなのがアントニオ・タブッキの「供述によるとペレイラは…」です。イタリア語ではなく須賀敦子さんの名訳で読みました。恐ろしい所もありますが、この本に巡り会えたのは幸せだった、と思える本の一つです。そういえば、全然違いますがアゴタ・クリストフの「悪童日記」も私にとって大事な本です。こちらも堀茂樹さんの訳で読みました。

文学や芸術が伝えられることはたくさんあるんですね…

 

 

演出家ミキエレットのプレトーク@Ustream

今日は、Ustreamでダミアーノ・ミキエレットのプレトークを見ました。東京二期会の「イドメネオ」演出で来日中です。

ミキエレットの演出は音楽に忠実な所が好きで、ペーザロのROFで観た「泥棒かささぎ」も「絹のはしご」も良かったですし(「泥棒かささぎ」は音楽がちょっとヘビーなのでその部分は大好きとは言えなかったけれど…)、同じくROFの「シジスモンド」は心の底から感動しました。フェニーチェ歌劇場で観た「フィガロの結婚」はちょっと驚きましたが、ボールの使い方とかに彼らしさが出ていたなぁ、と。その後、ザルツブルクの「ラ・ボエーム」とか、作り過ぎと思う部分もあるけれど、やっぱり面白いです。

今回の「イドメネオ」は、先に上演したアン・デア・ウィーン劇場の映像がYoutubeで見られるけれど、生の公演を観ることが出来る場合は、事前に同じプロダクションを観てしまうとつまらないので観ないで我慢しています。代わりにサン・カルロ歌劇場の「イドメネオ」DVDを観たりしています。ピエール・ルイジ・ピッツィ先生の演出。これはこれで素晴らしかった(特にソニア・ガナッシの歌がいいですね〜〜〜〜。マルコ・グイダリーニの指揮も好きでした)。

肝心のUstreamですが、なかなか興味深かったです。こういうプレトークや記者発表を中継してくれるのって素晴らしい。家で見られて快適でした。音もいいし。

ミキエレットの話の中で印象的だったのは、やっぱり音楽を凄く大事にしているんだな、ということ。「オペラは音楽でストーリーを語る芸術です」というのを何回も言っていたし、「イドメネオ」をウィーンで上演した時に、ルネ・ヤーコプスのオケ譜への書き込みが凄くて、演出中もあの声で「ダミアーノ」って呼んで砂に埋もれながら近づいて来る話なども面白いし、音楽への尊敬を指揮者と共有する喜びを感じました。彼のような今を生きる演出家の舞台が日本で観られるのは楽しみです。そして指揮の準・メルクルも多分聞くのは初めて(ドレスデンの「タンホイザー」で聴いているかもしれませんが、記憶に無い…)。こちらも楽しみにしております。

 

9月始まりの手帳

今日、いつも行く歯医者さんの近くにある文房具屋さんで、9月開始の手帳を買いました。今、使っている手帳が小さくて何が何だか訳が分からなくなって来たので。お店には9月開始の手帳がたくさんありました。9月からスタートする人も多いんでしょうか?

これまでの手帳から新しい手帳に色々な予定を書き移しました。今から分かっている予定は、やっぱりオペラが多いです。何でもたしなむタイプではなく、一点集中型です。広い教養が必要だと分かっていても読書さえなかなか難しい現状…

そして、手帳を眺めていたら、なぜだか分かりませんが、高いからやめようと思っていた公演を一つ買ってしまいました。そんなご身分ではないのに…汗。

紙の手帳をやめて早くGoogleカレンダーにしないと危険かもしれません。

 

インターネット・ラジオ OTTAVA

9月になってインターネット・ラジオOTTAVAが試運転を開始しました。

オペラの仕事を始めた頃からの友人、林田直樹さんがプレゼンターのお一人で、一度、私も出演させていただいたこともあるOTTAVA、再開(再会)を楽しみにしていましたが、今日はその林田さんの担当日ということで今それを聴いています。暖かいお人柄が感じられる声が懐かしい。Naxos社がこのラジオを引き継いでくれて良かったです。普通のラジオと違ってオンデマンドでPCで聴くことが出来るので私にとってはクラシックの色々な曲を聴くのに大変便利だったのです。オンデマンドも復活しますように(祈)。

サイトはこちらです。

 

 

 

ドミニック・フェルナンデス「木、その根まで」

「イドメネオ」といえば、少し聴いてみたマッケラス盤の、イアン・ボストリッジのタイトルロールが面白かったです。性格俳優チックというか、ほんの少しサディスティックな人格表現というか、ボストリッジの言葉は常に陰影に富んでいるのですね。

大昔、大学の修士論文を「イドメネオ」で書いた私。その頃にとても面白く読んだのがドミニック・フェルナンデスの「木、その根までー精神分析と創造」という本です。岩崎力訳、朝日出版社刊。その後フェルナンデスは「ポルポリーノ」等も翻訳されています。知識人で独自の視点を持つ、というか、この人のオペラとの個人的な付き合い方が好きだなぁ、と思った本でした。

イドメネオな日々

ブログを作ってもなかなか書く時間がないな〜、と思っていた私。

しかし、その道の達人がおっしゃるには、ブログはハードルを低くして毎日書いた方がいいそうなので、ひっそりと毎日更新を目指すことにします。

今日やったことで書いておきたいことは、レスピーギのLa FiammaをiTunesに読み込んだことと、ヤコブスの「イドメネオ(ついイドメネーオと書きたくなる)」の序曲とイリアのアリアを聴いたこと位です。「イドメネオ」は二期会公演の予習です。あともう少し聴けるかな…

オペラ・サイトの準備は少しずつ進んでいます。コンビを組んだ長澤直子さんのセンスが鋭いので色々勉強になって嬉しいです。早くオープンしなくては。

 

 

 

ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル

日本に帰ってまいりました。現地から更新したい!と思っていましたが果たせずでした…

今回は、ペーザロでロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル(ROF)に併設されているアカデミア(ロッシーニのオペラを学ぶ若い歌手達のセミナー)の終了コンサートを7月18日に聴き、その次は7月21日にミラノ・スカラ座でファン・ディエゴ・フローレスがキャンセルした「オリー伯爵」、そして7月26日〜8月1日まではワーグナーの聖地、バイロイト詣でをしてまいりました。

ペーザロでは日本人の女性歌手二人を含む世界中から集まって来た若手のクオリティーの高さにびっくりでした。19人の歌手達は国籍も年齢も様々。そして今日、8月13日には彼らが出演する毎年恒例の「ランスへの旅」があります。ROFのお客さんには、若手達が一生懸命歌う「ランス」を毎年聴き比べ、その後の成長を楽しみにする、という常連さん達もいるとのこと。

私も観たかったなぁ…

どうか素晴らしい公演になりますように!!!

 

 

 

ミュンヘン、キュヴィリエ劇場でのコンサート

最初の晩に泊まったのはミュンヘンでした。ミュンヘンはそう何度も訪れた事があるわけではありませんが、来るたびに思うのは上品で美しい街だなぁ、という事です。特に白髪で気品のある装いの年配の女性をよく見かける気がします。

到着した晩に何か音楽会がないかな、と探してみたらキュヴィリエ劇場で若いオペラ歌手達のコンサートがあったので行ってみる事にしました。モーツァルトの「イドメネオ」が好きで大学の修士論文にも選んだ私としては、このオペラが初演された劇場を一度見てみたいということもありました。典型的なロココ様式の劇場で、第二次大戦で爆撃されましたが、装飾等は別の場所に保存されそれを使って戦争後に再オープンし、近年にもきれいに修復されています。ロイヤル・ボックスを覗いてみたら、そこからは舞台が間近に大きく見え、ここでオペラを観たらさぞ迫力があるだろうと思いました。

コンサートは、バイエルン国立歌劇場のオペルン・ストゥディオの若い歌手達のコンサートでした。9人の歌手達が、モーツァルト、ドニゼッティ、オッフェンバックのオペラ(とオペレッタ)からアリアや重唱を歌うもので、劇場はほぼ満席。皆さん、将来、自分たちの劇場で活躍するであろう若者達の歌を熱心に聴きいり惜しみない拍手をおくっていました。

歌手はアメリカ、ハンガリー、ロシア、イタリアなど出身地は多彩でした。イタリア人の歌手以外は、ヴィブラートが結構強い発声の人が多かったのと、歌だけではなく演技がかなりついていて、お客さんに見せるためのパフォーマンスを非常に重視している事が分かりました。大変楽しめた一夜だったのです。

 

コンサートの休憩時間に外に出てみたら、隣接した王宮の中庭(噴水の中庭)で無料のコンサートを催していたようで、舞台にはハープが据えられ、CDを売るスタンドが設けられていました。ビールを片手に楽しそうな人たちが沢山いました。ミュンヘンの音楽ライフの一端に触れられ興味深かったです。

 

 

 

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ロリン・マゼール、巨星墜つ

今日からヨーロッパなので、早起きして支度をしていましたら、ロリン・マゼールの訃報が。八月に講演が一つあってプッチーニについて調べ直していた所で、まさにマゼールの偉大さを実感していたので、なお残念です。

一方では、ワールドカップはドイツが優勝ということで、これから、皆さんがハッピーであると予想されるその国に行ってきます。昨日到着でなくて良かった!

ブログを始めたきっかけ

今日はこのブログを始めたきっかけを書こうと思います。

フリーランスで仕事をしている以上、自分のサイトやブログを持った方がいいとは思っていましたが、なかなか一人では始められませんでした。

そんなとき、twitterでお見かけしていたオペラ写真家、長澤直子さんのFacebook書き込みなどから、彼女がオペラのポータルサイトを作ろうとしている事を知ったのです。

実は私も、二年前に帰国した時から、オペラだけをまとめたサイトがあると便利でいいな〜と思っていたのです。東京に帰って来てびっくりしたのはそのオペラ公演の数と種類の多さです。オペラ歌手のリサイタルも含めたら、ものすごい数になるのではないでしょうか。引越公演、新国立劇場、二期会、藤原歌劇団、それ以外にも面白そうなオペラ公演がたくさんあるけれど、オペラだけを抜き出した情報を集めた雑誌やサイトはあまりないみたい。…ということで、オペラと名のつくものなら何でも好きな私としては、日本のオペラ界の全貌を知りたい!という気持ちが芽生えた訳なのです。

思いきって長澤さんに連絡を取ってお目にかかってみたら、お互いビックリする位、考えに似ている所があり、二人でオペラのサイトを作ろう!と盛り上がりました。

まずは、それぞれのブログを作って、個人としてオペラへの愛や考えを語る場を持つ事にしました。それに続き、オペラ・サイトの案も二人で頭を付き合わせて考え始めました。

オペラ・ファンが喜んで訪れるようなサイトを目指して頑張りたいと思っています。