ヨナス・カウフマンの「冬の旅」

ヨナス・カウフマンの「冬の旅」を聴きにミューザ川崎シンフォニーホールに行ってきました。

一昨日すでに東京サントリーホールでのシューマン、ワーグナー、リストの歌曲のコンサートを聴き、そちらも大変素晴らしかったのです。そのレポートはオペラ・エクスプレスのFacebookに書きました。(こちらです。)

サントリーホールも今日のミューザ川崎も、2階席の少し斜めの場所で聴きましたが、サントリーホールが歌曲の夕べには少し大き過ぎたのと比べて、ミューザ川崎はリートに理想的な音響でした。それに加えてやはりカウフマン自身も来日してから日数が経っているからなのでしょうか、歌い出しから声もフレッシュに感じました。

 

それにしても何という芸術でしょう。カウフマンとピアノのヘルムート・ドイチュはものすごい集中力で演奏していきます。私はリートに関しては門外漢ですし感想を書くのは無理なのですが、本当にこの世のものとも思えない凄い音楽、凄い表現でした。

 

あの声、この声、あの言葉、この音、そしてカウフマンの表情、仕草。ドイチュの手。カーテンコールで二人がどのようにして抱き合って微笑みあったか… など。忘れられない、決して忘れたくない、奇跡のような一夜でした。

 

 

ニコニコ動画を始めました

 

最近、ニコニコ動画を始めました。といっても発信している訳ではなく、Ottavaラジオを聴くためです。新聞で読んだ所によると、週刊文春のニコニコ動画での配信がとても人気があるそうですが、なるほど、動画って動画を見るためだけじゃなくて記事とかラジオとかを発信するのにも使えるのですね。いや〜、便利便利(笑)。

 

私はテレビもラジオもオンデマンドで自分のPCで視聴するので(どうしても放送時間に合わせられないんです。性格でしょうか…汗)、今、Ottava radio林田直樹さんの12月22日の放送を聴いていた所、とっても興味深いお話がありました。アムステルダム在住のピアニスト/美術家の向井山朋子(むかいやま ともこ)さんがゲストだったのですが、向井山さんのお話によると、オランダの電気機器メーカー、フィリップスは、重要な会議にはビジネスも電気機器もまったく関係ないアーティストを一人呼んでいたとのこと。それは会議を聞いてアーティストに何かとんでもない(とは限らないですが)感想を言ってもらって、それを発想のヒントにするためなのだそうです。林田さんも「素晴らしいですね〜」と驚いていましたが、私も驚きました。

 

最近、現代音楽やミニマル・ミュージックをやっと面白いと思えるようになってきたのですが、やはり音楽、そしてアートは、そこから《新しい発想》のヒントを得るために存在するのですね。そして、その新しい発想、新しい思想を生む力を得るために私たちはオペラやコンサートに通い美術館に行くのですし、国や地方自治体は芸術をサポートするべきなのです。

 

自分が知らなかったことに出会うために!

 

 

ブログのお引っ越し

ブログのドメインに不具合があったそうで、引っ越してまいりました。今後はこちらでよろしくお願い申し上げます。

…とはいっても、ブログを作ってくれた写真家の長澤直子さんが旧ブログの内容を全部運んでくれたので、本人は何の苦労もせず。今の世の中、WEBに強い人は本当にありがたいです。

もう今年もあと少し…ですが、私をご存知の方なら納得してくださると思いますが、季節感ゼロ、つねに何でも遅れている私としては、皆さんが年末になさっているようなことにはまだまったく追いついていません。

ではそういうわけで、人様に迷惑をかけないために少し頑張ってきます…

皆様、良い年をお迎えくださいませ!

亀割潔句集『斉唱』

昨日はゴリホフの「アイナダマール」を日生劇場で観ました。

大変、面白い作品ですしとにかく音楽が素晴らしいですね。公演レポートはオペラ・エクスプレスに書かせていただく予定です。

 

さて、先日は以前から仕事の関係で存じ上げていた方が句集を出されたということで、お互いに便利な場所で会って大変久しぶりにおしゃべりしました。でも、ツイッターやFacebookという文明の利器のおかげで、すぐにまたつながれるのですね〜。いや、本当に便利な世の中です。

お出しになった句集はこちらです。亀割潔『斉唱』。薄紙に包まれた大変に上品な装丁で、中を開くと、大切なお菓子みたいに一頁に二句、見開きに四句が並んでいます。は〜、素敵。

 

亀割さん句集

 

この地球上でもっとも詩的ではない存在、と言っても過言ではない私のこと(涙)、どの句がどうだったとかの感想を書くのは自粛させていただきますが、それでも、季節を感じ、風景を感じ、そして勿論、音楽を感じて、それをこのような形で言葉に残せる人が身近にいると知るのは本当に嬉しいものです。

 

 

 

 

 

後宮からの逃走

昨日は銀座で錦織健プロデュース・オペラ《後宮からの逃走》の記者懇親会に行ってきました。

今回で、すでに第6回目とのことです。良いソリストを集め、合唱などの規模が小さく、コミカルな作品、ということでこれまではモーツァルト(ダ・ポンテ三部作)、ロッシーニ(「セビリアの理髪師」)、ドニゼッティ(「愛の妙薬」)などを上演してきたそうで、今回はモーツァルトでもドイツ語の「後宮からの逃走」になったとのこと。

ジングシュピールなので、オペレッタのように台詞を日本語で上演するということで、その方が断然お芝居を楽しめますよね。

そういう視点で考えると、ドニゼッティの「連隊の娘」もいいかもしれないですね。

特に、オペラの公演が少ない地方の方、それから初心者の方が楽しく観られる公演をしたい、という方針は素晴らしいです。私もぜひ足を運んでみようと思いました!

 

 

 

 

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オペラ・エクスプレスに記事を書きました。こちらです。

 

 

 

 

「パルジファル」

またまた間が空いてしまいました。申し訳ありません。

オペラを観た事に関しては、オペラ・エクスプレスの方に書いてしまう事が多くなったので、ますますネタ切れしております。東京とその周辺ではオペラ公演がたくさんあり、演目も規模も様々で、積極的に観るようになってからはまだ間がないのですが、ちょっと頭が混乱してきました。どちらかというと、狭く深くが好きなのです。予習や復習に時間がかかるタイプと言いますか…

新国立劇場で「パルジファル」公演を何度か観ましたが、「パルジファル」の台本は面白いですね。あんな台本を書いて、あんな音楽を書いたワーグナーはやはり巨人だと思いました。

プログラムに関根礼子氏が書いている日本での上演史が興味深かったです。私が観た「パルジファル」は1989年、ミュンヘンかと記憶していましたがウィーン国立歌劇場の来日公演でした。

そういえば、スカラ座で観た「パルジファル」を何となく思い出しました。ムーティ指揮、チェーザレ・リエヴィ演出、ドミンゴ様主演のとってもラテンな「パルジファル」でした。1991年のことですが、それ以来スカラ座では「パルジファル」は上演していません。それに比べると、日本の「パルジファル」演奏頻度はすごいですね…

オペラ・エクスプレスが始まりました

オペラ写真家の長澤直子さんと一緒に企画していたオペラ情報サイト、オペラ・エクスプレスがスタート致しました。

サイトはこちらです。

長澤さんが2008年に始めたOpera viewが母体です。そこに私が参加させていただき、Opera Expressとして新しいサイトが誕生しました。

手作り系、そしてインディペンデント系のオペラ情報サイトです。オペラの魅力を一人でも多くの方にお伝えすること、そして特に、日本のオペラ・シーンに力を入れて報道していけたら、と思っています。

どうか、末永くよろしくお願い致します。

Facebookページはこちらです。サイトへのご感想、ご意見、ご要望などがありましたらぜひ書き込みをお願い致します。皆様のご参加をお待ちしております。

 

「バロック・オペラ その時代と作品」

今年、新国立劇場運営財団 情報センターから出版された「バロック・オペラ その時代と作品」。

 

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一般のオペラ・ファンの方にはそれほど馴染みの無いバロックという分野なので、編集(と執筆も)をしてくださった山田治生さんに、「そ、それなら、いっそのことポルポラとかヴィンチとか、当時重要だった作曲家の作品も載せちゃいませんか〜?」とお願いした所、「よっしゃー(こういう口調ではなかったですけれど。笑)」と快諾していただき、私も末席に連なって誕生したのがこの本です。

この本に書いたあらすじは、全部イタリア語の台本を読んでの書き下ろしです。大変でした…。でもとても面白かったし大変勉強になりました。その本について、少し前のものですが、ご自分のブログに書いてくださっている方を偶然に発見。内容をきっちり読んでくださっているご様子です。こういうのって嬉しいですね…!!!

こちらです。うさうささん、どなたかは存じませんがどうもありがとうございます!

 

プッチーニと私

8月26日にありました《日比谷オペラ塾 - 作曲家でたどるオペラのあゆみ(後期) 第5回 オペラのヒット・メーカー〈プッチーニ〉- 》の様子を日比谷図書館さんがブログにアップしてくださいました。こちらから飛べます。

「フェニーチェ劇場友の会」が主催するこのオペラ講座は前期・後期でオペラ史の主要な作曲家を通してオペラの歴史の流れを理解出来るようになっている優れた企画です。偉い先生達に混じり、私もプッチーニについてのお話をさせていただきました。

オペラに関する色々なお仕事をいただく中、プッチーニとは時々、濃い付き合いがあります。自分が若い頃は、あまりにも鋭い描写と徹底的なマーケティング(?)ゆえに、プッチーニに対して苦手な気持ちがあったのですが、年とともに彼の凄さをひしひしと感じます。今回は講座のために全作品を聴き直し、あらためて巨匠の若い頃から晩年までの成長と変化に感じ入ったのでした。

 

 

東京二期会《イドメネオ》

9月12日に《イドメネオ》の初日を観てきました。

大変好きな公演でした。

ミキエレットの演出は唸らされました。細かい所は台本とつじつまが合わない演出もあるんですが(だって、イリアのあの状態だって、二人が真実の愛をまだ告白しあっていないのに!?って思うし…)、根本的な所でとても示唆に富む内容だったと思います。最後のバレエ音楽をたっぷり聴かせてくれた上にあの展開。私は感動しました。ハイ。

それにしても歌手という仕事は大変ですねぇ。あんなオペラを覚えるだけでも凄いのにあの演技…