カテゴリー別アーカイブ: opera

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林田直樹さんのカフェ・フィガロに出演しました!

超有名音楽ジャーナリストの林田直樹さんがBlue-Radio.comで長く続けているラジオ番組『カフェ・フィガロ』に呼んで下さいました!普段のゲストは一流アーティストがほとんどのこの番組。ありがたいことです(冷や汗)。

 

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Blue-Radio.comはインターネット上で登録すれば誰でも聴く事が出来ます。

『カフェ・フィガロ』はこちらからどうぞ。バックナンバーは右端にリストがあります。私の出演分はあと一ヶ月半くらいは聴けるようです。お暇がある方はぜひお付き合い下さいませ〜。

話題の中心はバイエルン国立歌劇場来日公演の《タンホイザー》とワーグナーについてです。指揮のキリル・ペトレンコとタイトルロールのクラウス・フローリアン・フォークト以下の出演者、そして歌劇場のオーケストラと合唱団が素晴らしかったです。ロメオ・カステッルッチ演出も独特の美学があるもので近年の来日公演の中でも群を抜いたプロダクションだったと思います。

林田さんは芸術を情熱的に愛しているプロフェッショナル、しかも好奇心に溢れているので、お話ししていて本当に楽しかったです。何か意見が違う事があっても、その内容についてますます話が盛り上がるのです。あっという間に時間がたってしまいました。

林田直樹さんの『カフェ・フィガロ』。素晴らしい他のゲストの方たちの回もぜひ聴いてみて下さい!

 

カフェフィガロ

 

 

 

 

井形先生

オペラ勉強会「みんなでオペラ」新シーズン始まりました

ワーグナーの秋です…。

おかげさまで第二期目を迎えましたオペラ勉強会「みんなでオペラ」。9月4日と25日は新国立劇場のシーズンオープニング演目であるワーグナー《神々の黄昏》を予習する会を開催しました。ご来場の皆様、どうもありがとうございました!

 

《神々の黄昏》を物語編と音楽編に分けてお話ししました。9月4日の物語編では、ワーグナー(ヴァーグナー)の全オペラの対訳本を出版された井形ちづる先生をお招きして、後半のトークコーナーでお話を伺いました。

 

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右が井形先生。台本作者としてのワーグナーに光をあてたお話を伺いました。

 

井形先生からは、なぜワーグナーは自作全ての台本と作曲を手がけたのか?「さまよえるオランダ人」以前のマイナー作品とその後の作品の違いは?ワーグナーが生涯をかけて探求した「救済」のテーマとは?など大変興味深いお話を聞く事が出来ました。

井形先生訳「ヴァーグナー オペラ・楽劇全作品対訳集 《妖精》から《パルジファル》まで」(水曜社)のAmazonのページはこちらです。

 

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9月25日は音楽編です。この長大なオペラ(正味4時間40分、休憩を入れると約6時間!)の全体の構造を見た後、第3幕の最後〈ブリュンヒルデの自己犠牲〉の場面を取り上げ、示導動機、歌詞、音楽、そしてその意味する所を考えました。ワーグナーはなぜこんなに壮大で普遍的なテーマで作品を書く事が出来たのか、ワーグナーの表現した「救済」の意味は?などについてお話ししました。

 

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新国立劇場で上演中の《神々の黄昏》。とてもクオリティが高いプロダクションです!公式サイトはこちらです。

 

 

 

 

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忘れじのルチア・ポップ

最新号のStereo Sound誌(2017 AUTUMN No.204)に素晴らしい記事が載っています。

「レコード芸術を聴く悦楽」連載 第3回、タイトルは《忘れじのルチア・ポップ》。書いているのは岡崎哲也さんです。岡崎さんは、本業は松竹株式会社で長く歌舞伎の制作をなさっているのですが、クラシック音楽とオペラにも精通し、松竹ではMETライブビューイングも担当なさっています。その上、川崎哲男という筆名で歌舞伎の脚本を書き、第43回大谷竹次郎賞も受賞。

岡崎さんとは、1996年に歌舞伎がイタリア・ツアーを行った時に私が通訳の一員として同行させて頂いた以来のご縁で、今でも時々お目にかかってオペラや歌舞伎の話に花を咲かせる間柄です。

 

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1996年の歌舞伎イタリア・ツアー、ローマ歌劇場での集合写真。懐かしい…。

 

その岡崎さんから、「Stereo Soundに連載を始めました!」というご連絡をいただいたのが今年の3月でした。Stereo Soundといえば、美音を求めて自宅の庭に電信柱を建てて電線を引き込んでしまうような(!?)オーディオマニア達が読むというあの究極の雑誌ではないですか!Amazon unlimited他デジタルでも読む事が出来ます。

 

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Amazonのリンクはこちらです。

 

連載のタイトルは「レコード芸術を聴く悦楽」。第1回目は、ご自身のクラシック音楽との出会いについて書かれたあと、ミルシティンのゴルトマルク、スピヴァコフスキーのシベリウスのCDについて。第2回目は《ハイドンを聴く》。岡崎さんのクラッシック音楽への愛、そして造詣の深さはずば抜けていて、一生かかっても追いつけないのはお話ししていても分かるのですが、それが文章になると圧巻です。しかも、何とも言えない風情があり美しい文章…。

 

そして、今月発売の最新号が《忘れじのルチア・ポップ》です。思えば私も高校生の頃、「オペラって素晴らしい!!!」と心の底から思ったのが、カール・ベーム指揮、ルチア・ポップがスザンナを歌うウィーン国立歌劇場来日公演『フィガロの結婚』をテレビで観た時でした。モーツァルトの音楽、そしてキャスト全員が魅力に溢れる名舞台を観て、私はオペラの虜になったのです。

 

そのポップを深く愛している岡崎さんが彼女に捧げた文章は感動的です。ブラチスラヴァ出身でウィーン、ミュンヘン等を中心に活躍したルチア・ポップは、娘役が得意なソプラノ歌手で来日も多く、私も『アラベラ』『マイスタージンガー』など忘れられない舞台があります。54歳と若くしてこの世を去ったポップの名盤の数々を紹介しながら、彼女の芸術の本質を鋭く語る。岡崎さんのお陰で、私の耳、そして心の中にもルチア・ポップの歌が鮮やかに甦りました。

 

 

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Stereo Sound誌の記事より

 

 

 

 

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オペラ勉強会「みんなでオペラ」2017/2018シーズンを開催します

新国立劇場のオペラ・シーズンに合わせて上演演目を勉強する会、「みんなでオペラ」を今期も開催します。場所はもちろん、西神田のユージンプランニング=学び舎さんですっ!

 

日本のオペラ上演は字幕もあり、予習をしなくても十分公演を楽しめるように出来ています。でも、事前に台本を読み音楽を聴いてから生の公演を観ると、もっと深く、もっと楽しく観劇する事が出来ます。この勉強会は、その助けになるように上演作品のストーリー、音楽、そしてオペラが出来た背景等をご紹介するものです。

対象となるのはオペラを観るのが好きな方です。初心者大歓迎。詳しい方ももちろんどうぞ!

 

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ユージンプランニングさんに素敵なフライヤーを作って頂きました!

 

今期のスケジュール:全11回 19時開始(90分)

2017年
9月4日(月)第1回

ワーグナー作曲『神々の黄昏』(前半)
四部作『ニーベルングの指環』の最後を飾るに相応しいスケールの大きい悲劇。前半にあたる初回はストーリーを中心に取りあげます。ワーグナーが台本で示した世界観とは?

9月25日(月)第2回
ワーグナー作曲『神々の黄昏』(後半)
後半は音楽的な側面を中心にお話しします。間奏曲「ジークフリートの葬送行進曲」、そして圧巻のフィナーレとなる「ブリュンヒルデの自己犠牲」など、ドラマチックな歌と巨大なオーケストラの魅力に迫ります。

10月16日(月)第3回
ヴェルディ作曲『椿姫』
ヴェルディの中でも一番人気のオペラ。この作品はなぜ、ここまで人々に愛されるのでしょうか?ドラマ、音楽、その両方でオペラ新時代の幕開けとなった画期的な傑作を解明します。

11月6日(月)第4回
R・シュトラウス作曲『ばらの騎士』
18世紀ウィーンを舞台に繰り広げられる喜歌劇。文学者ホーフマンスタールの台本に、管弦楽の魔術師シュトラウスが、儚く消えてしまった古き良き時代を描いた夢のように美しいオペラです。

12月4日(月)第5回
J・シュトラウス作曲『こうもり』
オペレッタの王様、ヨハン・シュトラウスの超有名作。シャンパンの泡のような軽やかな名曲が目白押しです。

2018年
1月15日(月)第6回

細川俊夫 作曲『松風』
日本を代表する現代作曲家、細川俊夫がベルギー、ブリュッセルのモネ劇場の委嘱で作曲し、2011年に同地の劇場で初演した『松風』が新国立劇場で日本初演されます。世阿弥の能をもとにした幽玄な美の世界を探ります。

2月5日(月)第7回
オッフェンバック作曲『ホフマン物語』
パリのオペレッタ劇場で大活躍したドイツ出身の作曲家オッフェンバック。最後に書いたオペラ『ホフマン物語』は未完に終わりましたが、その魅力は今日に至るまで衰えません。

2月26日(月)第8回
ドニゼッティ作曲『愛の妙薬』
純朴なネモリーノは村一番の美女で農場主のアディーナに一途な愛を捧げていた。片思いの辛い日々を送っていた所、村に現れた怪しい男がもたらした妙薬がネモリーノの運命を変える!? 歌と笑いに満ち、真実の愛にホロリとさせられる名作です。

3月19日(月)第9回
ヴェルディ作曲『アイーダ』
古代エジプトの豪華絢爛な舞台に、歌の競演が繰り広げられる『アイーダ』。ヴェルディがこのオペラを書いた背景と、音楽の魅力に迫ります。

4月16日(月)第10回
ベートーヴェン作曲『フィデーリオ』
楽聖唯一のオペラ。政敵として不当に投獄された夫を、男に変装した妻が助け出す救出劇。題材も音楽も高邁な精神に満ちた作品です。新制作のプロダクションも楽しみ。

5月14日(月)第11回
プッチーニ作曲『トスカ』
1800年ローマを舞台に、歌姫トスカと画家カヴァラドッシが、警視総監スカルピアの欲望と残忍さに翻弄されるドラマ。プッチーニがもっとも脂の乗った時期に書いた名作オペラ。

 

ところ:学び舎 遊人

東京都千代田区西神田2-4-1 (財)東方学会新館 2F
最寄り駅は東京メトロの〈神保町〉(徒歩5分)、もしくはJR〈水道橋〉(徒歩8分)です。

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講師:井内美香(オペラ・キュレーター)

*この講座は新国立劇場、その他のオペラ公演と直接の関わりはありません。実際に劇場でオペラを観る方も、観ない方も一緒にオペラを楽しむための講座です。

 

参加料:2,500円

年間予約=11回分まとめてのお申込みは22,000円となります。お席を確保したい方はどうぞ。(お申込みは9月4日まで)

各回20名限定

 

*予約・お問い合わせ:

ユージンプランニング(平日10時〜17時)

Tel 03−3239−1906

Fax 03−3239−1907

E-mail:manabiya@yujinplanning.com

(メールでご予約の際はイベント名と人数を明記して下さい)

 

p.s. 勉強会終了後は毎回、希望者で居酒屋さんに流れております。初めてご参加の方もぜひどうぞ!オペラ仲間を作りましょう

 

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オペラ・ブック・カフェ が開催されました!

 

昨日、オペラと本を愛する人のためのイベント、Opera Book Café が無事開催されました。ご参加くださった皆さん、どうもありがとうございました!

 

軽食をはさみ4時間超という、ワーグナーのオペラか!?という長時間イベントとなりましたが、多くの方がお好きな本をご紹介くださり、また、他の方は良い聴き手となってくださったおかげで盛り上がりました!

そして、Facebookで告知していたスペシャル・ゲストですが、ご自分の講演会の後で駆けつけて下さったのはなんと、オペラに関する素晴らしい本をたくさん出していらっしゃる加藤浩子さんです。加藤先生、どうもありがとうございました❤❤❤。ちなみに今度の水曜日、7月19日(水)のmusic book caféのゲストは加藤さんです。詳しくはこちら。た・の・し・み・で・す。

 

以下、本を紹介した順番に掲載します。各写真へのコメントは私の感想です。本筋に関係ない内容もありますがお許しください。

 

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どさくさにまぎれてトップ・バッターをゲットした私(笑)のご紹介本は、フランス人のイタリア文学者でエッセイスト、小説家でもあるドミニック・フェルナンデスの「木、その根まで」(朝日出版社)と、同じ著者の「ポルポリーノ」(早川書房)でした。精神分析的アプローチでモーツァルト「イドメネーオ」について書いた研究が含まれる「木、その根まで」、そして「ポルポリーノ」は18世紀後半のナポリを舞台にしたカストラート歌手が主人公の小説です。好き嫌いがかなりあるジャンルだと思いますが、私自身が大学時代に読み、オペラと関わるきっかけともなったフェルナンデスの本との出会いをふりかえってお話しさせて頂きました。

 

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出ました!我らがマエストロ、バッティストーニが書いた「マエストロ・バッティストーニの ぼくたちのクラシック音楽」(音楽之友社)。私も大好きな本です。バッティストーニは、自分自身とのクラシック音楽、オペラとの向き合い方を彼らしい切り口で書いていて、それが私達の音楽との出会いにヒントを与えてくれるのが素晴らしいと思います。

 

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そしてもうお一人からも同じバッティストーニの本についてお話し頂きました。バッティストーニのおかげで友人(遊人?)の輪も広がっています。ありがたいことです。

 

 

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お次は名著「小澤征爾さんと、音楽について話をする」村上春樹著(新潮文庫)。村上春樹はジャズ、クラシック音楽に造詣が深い事で知られていますが、この本からは彼の凄さが本当に良く分かります。そして、オペラ原作本もご紹介くださいました。プーシキン著の「オネーギン」(岩波文庫)と「エヴゲーニン・オネーギン」(講談社文芸文庫)。原作を読むとオペラの世界はぐっと広がりますね。韻文で訳された講談社の方、私もぜひ読まねば。

 

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オペラが大流行した18世紀のヴェネツィア。その時代を鏡のように映した面白い本が、作曲家のベネデット・マルチェッロが書いた「当世流行劇場」(未来社)です。オペラに詳しい方ならではの選択。

 

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オペラの魅力はオペラ歌手やオーケストラの魅力だけではありません。演出を支える舞台美術の美しさ、そして衣裳の美しさも大きな要素です。ご紹介頂いた「音楽の匠シリーズ ステージを支える匠たち」野口卓著(YMM)は衣裳、照明、大道具、小道具などの分野に光をあてた本だそうです。中でも、著名な衣裳デザイナーの緒方規矩子さんについて詳しくお話し頂きました。

 

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昨年末のオペラ勉強会『カルメン』の回にゲストでご参加くださり、ビゼーの「ハバネラ」の元になったスペインの歌曲のお話がとても興味深かったスペイン歌曲のエキスパート、谷めぐみさん。14世紀のカタルーニャ地方を舞台にした歴史小説「海のカテドラル」(イルデフォンソ・ファルコネス著(RHブック・プラス出版)をご紹介くださいました。この本を読む方は、面白くて止まらなくなりそうなので読み始めるタイミングにぜひ気をつけて下さい(笑)。詳しくはこちら、谷さんのブログ記事をどうぞ。
追記:谷さんが今回のイベントについてもブログに書いて下さいました。こちらです❤。

 

 

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次は忙しいお仕事の傍ら、オペラ公演をたくさんご覧になっているこの方です。カウンターテナー歌手、演出、または文筆業でも活躍している弥勒忠史さんの最新刊「歌うギリシャ神話 オペラ・歌曲がもっと楽しくなる教養講座」(アルテスパブリシング)をご紹介くださいました。オペラに出て来るギリシャ神話をとっても分かりやすく、そして面白く解説している本だそうです。私もまだ読んでいませんが、ぜひ読みたいと思っている一冊です。

 

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オペラ・プログラムの編集やオペラ講演会企画のお仕事を長年手がけている新井巌さん。私が関わるオペラのサイト、オペラ・エクスプレスにも連載を書いて下さっていました。その新井さんが紹介して下さったのは、今日はオペラの歴史上では何が起こった日かな?ということを知るのに最高なご著書「日めくり『オペラ』 366日事典」新井巌著(言視舎)です。表紙は、新井さんが友の会代表をなさっているヴェネツィア・フェニーチェ劇場の客席の写真です。ちなみに私の誕生日を調べた所、バイロン卿の生まれた日でした。そんなスゴい人と同じお誕生日だったとは(笑)!

 

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有名なヴァイオリニスト葉加瀬太郎さんの「葉加瀬太郎の 情熱クラシック講座」(サンクチュアリ出版)のご紹介です。インターネットラジオ OTTAVA他で有名な林田直樹さんと、新井鷗子さんが監修しています。葉加瀬さんはオペラはあまり好きではなくワーグナーは特に苦手なんだそうで、一方、大好きなブラームスについては本全体の10%を超えるページを割いて熱弁をふるっているそうです。自分の好きな音楽を情熱的に語っている、ということで今日の会にぴったり合った本のご紹介でした!

 

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そして、ご自分の講演会を終えてオペラ・ブック・カフェに立ち寄って下さったのがオペラに関するご著書が数多くある加藤浩子さんです(加藤さんのHPはこちら)。加藤さんが書かれた「オペラでわかるヨーロッパ史」と、最新刊「音楽で楽しむ名画」(どちらも平凡社新書)をお持ちくださいました。読んだ後ではオペラの観方も変わる名著です。そしてオペラの原作本の面白さについても、メリメ著「カルメン」G・ヴェルガ著「カヴァレリーア・ルスティカーナ」(ともに岩波文庫)を例に熱く語ってくださいました。加藤先生、どうもありがとうございました!!!

 

 

というわけで、オペラ・ブック・カフェ大盛況のうちに終了しました。皆さんのオペラや本との関係を知ることが出来てとても嬉しかったです。オペラはやはり人生の彩りです。そしてオペラがあるからこその様々な出会いにも感謝したいと思います。この場を与えてくれたユージンプランニングの坂元勇仁君、そして会場でご協力くださった井上勢津さん(ノルウェー音楽の専門家で、「わたしだって、できるもん!」リンダ・リッレヴィーク著、シェル・オーヴェ・ストールヴィーク写真(新評論)という、ダウン症少女の成長を追いかけたノルウェーの素晴らしい写真絵本の訳者でもあります)、どうもありがとうございました。

 

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集合写真です❤。

 

 

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「マエストロ・バッティストーニの ぼくたちのクラシック音楽」!

いつもオペラ勉強会『みんなでオペラ』でお世話になっているユージンプランニングの坂元勇仁君が、音楽出版社アルテスパブリッシングさんと一緒に、音楽と本のためのラジオ番組music book caféを始めた時に、「ああ、絶対あの本を紹介してほしい!そして、もし出来れば著者自身の出演で…。」と思った本がありました。

 

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music book caféのフライヤー。詳しい内容はこちらです。

 

それは若きイタリア人指揮者アンドレア・バッティストーニの「マエストロ・バッティストーニの ぼくたちのクラシック音楽」(加藤浩子 監訳、入江珠代 訳)音楽之友社 です。私も通訳として何度も仕事をさせて頂いているうちに分かってきた、マエストロのクラシック音楽やオペラに対する情熱、そしてそれを若い世代にぜひ伝えていきたい、という強い意志があふれている本だからです。(詳しくはこちらから)

 

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そして何と!そのマエストロが本当にmusic book caféにご出演くださったのです!!!首席指揮者を務める東京フィルハーモニー交響楽団のお仕事で来日中の忙しい合間に、半蔵門にあるスタジオまで来て下さいました。マエストロ、そして東京フィルさんに心から感謝です。

 

放送は6月21日(水)の夜だったのですが、その放送がポッドキャストとかいう(笑)大変に便利なもののおかげで、いつでも聴く事が出来るのです。こちらのページの一番下からどうぞ

 

私のつたない通訳でお聴き苦しい点もあるとおもいますが、お話の内容は素晴らしいです。なぜ音楽について語るのか。イタリアの音楽教育の現状は?指揮者ってどんな仕事なの?自分が教わった先生たちについての想いは?そして彼のCDが次々出ているハイレゾ録音についてなどなど、坂元君の質問も的確で、とても興味深い話が目白押しです。

 

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マエストロ・バッティストーニ。こんなに若くて、笑顔も可愛いのに頭脳はめっちゃ明晰です。

 

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マエストロ、坂元君、井内のスリーショット。この日は、ほのかちゃん(番組のパーソナリティー)がいなかったので会えなかったのが痛恨の極みでした。

 

次回は是非、バッティストーニ VS ほのかの回を、お願いします(笑)!!!

 

 

 

 

 

 

 

オペラ挿絵

Opera Book Café を開きます!

…といっても、一日だけなのですが。

パレルモからやって来たマッシモ劇場のツアーの舞台裏通訳をさせて頂いたり、無事終了した後はひどい風邪をひいたり、色々あってまだちゃんと告知をしないうちにあっという間に当日が迫って来ました。

オペラ・ブック・カフェというイヴェントをおこないます。7月15日(土)の16時から。場所は西神田の学び舎さんです。ゆる〜くオペラと本への愛を語るイヴェントです。最後の方にビッグ・ゲストがいらっしゃる予定もあります❤。お時間のある方、ぜひどうぞ!!!

 

 

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このヘタウマ、じゃなくてヘタヘタのイラストを書いたのは私です。ごめんなさい…汗。

 

 

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音楽と本が大好きな人が集まる場所として大好評のラジオ番組 music book café(詳しくはこちらへどうぞ)。そのスピンオフ企画としてopera book caféイベントを開催します。

music book caféの企画制作、そして出演者でもある坂元勇仁君の本拠地、学び舎(西神田)に、オペラと本が大好きな人が集まります。オペラ、もしくは本の、どちらかが好きな方も大歓迎!

 

日時:2017715日(土)16:00から

(途中参加、途中退出自由。終了予定 20:00頃)

参加費用:3,000円

定員:30名  軽食、ドリンク付

*ご自分の好きなオペラの本(エンターテイメントから研究書まで何でも。オペラにあまり関係なくてもOKです。)を一冊持って来て紹介して下さる方を募集します。10名まで。

学び舎で開催しているオペラ勉強会「みんなでオペラ」の井内美香(オペラ・キュレーター)、学び舎のあるじ坂元勇仁も自分の好きな本について語ります!

 

予約・お問い合わせ

ユージンプランニング(平日10時〜17時)

Tel 03-3239-1906

Fax 03-3239-1907

E-mail: manabiya@yujinplanning.com

*メールでご予約の際はイベント名(オペラ・ブック・カフェ)と人数をご明記ください。お好きな本を紹介したい方はその旨も書いて下さい。

 

 

 

ゼッダ先生追悼

オペラ大好き!『VIVA! OPERA』vol.22 ~ゼッダ先生が教えてくれたこと アルベルト・ゼッダ追悼特集号~

インターネットラジオ #OTTAVA さんの番組「オペラ大好き!」。いつもは淡々と、番組の記録をこちらのブログにも掲載しているだけなのですが、今回は特別なエディションなので少し詳しく書かせて頂きます。

イタリア時間の3月6日(月)の夜に指揮者のアルベルト・ゼッダ先生がペーザロのご自宅で亡くなりました。享年89歳。

ショックでした。昨年12月に大阪でお別れしてからまだ数ヶ月のこと。しばらくはゼッダ先生の関係した仕事でご一緒した方などとの連絡に追われておりましたが、そこでも皆の間に共通したのは心の底からの喪失感でした。

その私の気持ちを受けとめて下さった人がいました。OTTAVAの斎藤茂さんです。斎藤さんの音頭で、ゼッダ先生の愛弟子であり、たくさんのオペラの現場でゼッダ先生の有能な右腕も務めた経験のある指揮者の園田隆一郎さんをお呼びして追悼番組を作って下さったのです。

OTTAVAでいつもお世話になっている技術の責任者であるO様も、ゼッダ先生の写真をたくさん入れた素晴らしい編集をして下さいました。

その番組がついにYouTubeにアップされました!

ゼッダ先生を偲んで何度か友人たちとお酒を酌み交わしましたが、その中でも斎藤さん、園田さんと神楽坂で飲んだ夜は忘れられません…(涙)。

 

というわけで、前置きが長くなってしまいましたが、この番組はどうか聴いて頂けると嬉しいです。

 

ゼッダ先生追悼
左から斎藤さん、園田さん、井内。ゼッダ先生のお写真を囲んで

 

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この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2017年6月に公開されたVol.22です。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

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オペラ大好き!『VIVA! OPERA』vol.22~ゼッダ先生が教えてくれたこと アルベルト・ゼッダ追悼特集号~

 今月は3月6日に89歳でこの世を去った指揮者アルベルト・ゼッダの追悼特集です。

 

 来日も多く日本でもオペラ・ファンに広く愛されていたイタリア人指揮者アルベルト・ゼッダが3月6日にイタリアのペーザロで亡くなりました。
享年89歳。昨年の12月には東京と大阪で指揮をし、素晴らしい演奏を聴かせていただけにその急逝が惜しまれます。

今回はゼッダ先生と一緒に数多くのオペラ上演に関わり、間近にその仕事ぶりを見て来た指揮者の園田隆一郎さんをゲストにお迎えします。
近くから見たゼッダ先生のお人柄、そしてその成し遂げた功績とは。

ゼッダ先生は著名な音楽祭ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルの芸術監督を長年務め〈ロッシーニ・ルネッサンス〉の立役者として高い評価を得ました。
〈ロッシーニ・ルネッサンス〉とは一体何でしょうか?ロッシーニの再発見を通じて、今日のオペラ歌手達、そして私達のようなオペラ・ファンはどのような贈り物を受け取ったのかを、この機会に考えてみたいと思います。

 

■アルベルト・ゼッダ(指揮者)
1928年ミラノ生まれ。人文学と音楽を学ぶ。指揮活動の傍ら、音楽学者、教育者、文化事業の企画者としても精力的に活動。
特に、ロッシーニ作品の研究とクリティカル・エディション編纂の第一人者として知られる。
1984年にクラウディオ・アッバードと有名歌手達によるロッシーニの幻のオペラ《ランスへの旅》復活上演を仕掛け、“ロッシーニ・ルネサンス”の立役者として、この傑作を世界に知らしめた。
ミラノ・スカラ座、カルロ・フェリーチェ歌劇場(ジェノヴァ)などの芸術監督を歴任。
2015年までロッシーニ・オペラ・フェスティバルの芸術監督。ロッシーニ・アカデミー学長を1989年の創設以来生涯にわたって務め数多くのロッシーニ歌手を発見し育てた。
藤原歌劇団(公益財団法人日本オペラ振興会)主催の数々のオペラ公演や東京フィルハーモニー交響楽団定期公演の指揮などで度々来日している。
2008年にはロッシーニ・オペラ・フェスティバルを率いて日本ツアーを行った。

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出演者:
園田隆一郎
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香

オペラ大好き!『VIVA! OPERA』vol.21~春一番edition~

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2017年2月に公開されたVol.21です。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

オペラ大好き!『VIVA! OPERA』vol.21~春一番edition~

☆VIVA! OPERAツアー 第3弾のご報告と御礼☆

 ツアーへの多数のご応募をいただきましてありがとうございました。
5名のリスナーさんと一緒に、藤原歌劇団のビゼー《カルメン》公演(2017年2月5日東京文化会館)に行ってきました!日本で初めてオペラを指揮する山田和樹など話題の公演でした。
藤原歌劇団合唱団の皆さんのパッションに溢れる舞台。
最高のドン・ホセを歌った笛田博昭ほか充実のキャスト、また岩田達宗の新演出もインパクトがありました!
番組内で参加者の皆さんのコメントをご紹介しています。
そして何と!最後に楽屋訪問もさせていただきました。マエストロ山田和樹へのミニ・インタビューもお聞きください。
藤原歌劇団の皆様、ご協力ありがとうございました。

 

《2月のオペラ公演レビュー》

・東京二期会《トスカ》
2017年2月15日(水)、16日(木)、18日(土)、19日(日)
東京文化会館大ホール。
イタリア人若手三羽がらすの一人、ダニエーレ・ルスティオーニの指揮で都響がよく歌った素晴らしい演奏でした。このオペラが初演されたホーエンシュタインの舞台美術を再現したセットもため息の出る美しさ。主役歌手の皆さんもとても聴きごたえがありました。

 

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(注:以下は3月以降の公演案内です。一部の公演はすでに終了しています。)

《3月以降のお勧め公演》

・読売日本交響楽団 演奏会形式のオペラ。カンブルラン指揮でバルトーク作曲《青ひげ公の城》
2017年4月15日(土)18時 東京芸術劇場
指揮=シルヴァン・カンブルラン
ユディット=イリス・フェルミリオン(メゾ・ソプラノ)
青ひげ公=バリント・ザボ(バリトン)
曲目:
メシアン:忘れられた捧げもの
ドビュッシー:「聖セバスティアンの殉教」交響的断章
バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」作品11(演奏会形式/字幕付き)
☆公演のサイトはこちらです。

・超有名オペラを世界が注目する若きマエストロで!
ベル・カントの歌唱技術の最高峰、マリエッラ・デヴィーアが来日。
びわ湖ホール、日生劇場、川崎市スポーツ・文化総合センター、藤原歌劇団、東京フィルハーモニー交響楽団の共同制作
2017年7月1日(土)、7月2日(日)、7月4日(火)各日14:00 日生劇場
2017年10月22日(日)14:00(予定)川崎市スポーツ・文化施設総合センター
2017年10月28日(土)14:00 びわ湖ホール
演出:粟国淳
指揮:フランチェスコ・ランツィッロッタ(日生劇場公演)
沼尻竜典(川崎&びわ湖公演)
合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル/藤原歌劇団合唱部
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団(日生劇場公演)トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア(川崎&びわ湖公演)

出演:ノルマ:マリエッラ・デヴィーア(7/1、7/4、10/22、10/28)小川里美(7/2)
アダルジーザ:ラウラ・ポルヴェレッリ(7/1、7/4、10/22、10/28)米谷朋子(7/2)
ポリオーネ:笛田愽昭(7/1、7/4)ステファン・ポップ(10/22、10/28)藤田卓也(7/2)
オロヴェーゾ:伊藤貴之(7/1、7/4)田中大揮(7/2)他

 ☆問い合わせ:
日本オペラ振興会チケットセンター   044-959-5067
http://www.jof.or.jp/
びわ湖ホールチケットセンター   077-523-7136
http://www.biwako-hall.or.jp/

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出演者:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香

オペラ大好き!『VIVA!OPERA』vol.20 ~蝶々夫人特集~

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2017年1月に公開されたVol.20です。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

オペラ大好き!『VIVA!OPERA』vol.20
~蝶々夫人特集~

 今月は「今、来ているオペラ!」ということでプッチーニ作曲《蝶々夫人》の特集です。

 昨年末、12月7日のスカラ座シーズンオープニングはプッチーニの《蝶々夫人》でした。
スカラ座では112年ぶりのスカラ座初演版の上演でした。
1904年2月17日の初演は大失敗だったそうです。
プッチーニはその後、このオペラを改作し1907年には現行版の楽譜が出版されています。
当時の大失敗はプッチーニと彼が所属する音楽出版社リコルディの反対勢力による仕組まれたものだと言われています。
今この初演版を鑑賞することにより、《蝶々夫人》という作品の個性がよりはっきりと理解出来ます。
《蝶々夫人》は日本を描いた名作ですが、さまざまな鑑賞の仕方が可能。
今日に至るまで世界中で上演されている《蝶々夫人》の魅力とは?

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(注:以下は2月以降の公演案内です。これらの公演はすでに終了しています。)

2月には日本でも《蝶々夫人》の注目公演があります!

*全国共同制作《蝶々夫人》

金沢(1/22)、大阪(1/26)、高崎(2/4)、東京(2/18、19)の四都市で共同制作された《蝶々夫人》が上演中。
ピーター・ブルックの薫香を受けヨーロッパで活躍する俳優、演出家の笈田ヨシが日本で初めてオペラを演出する事で話題となっています。
笈田は最近ではマーティン・スコセッシ監督の映画「沈黙」にも出演。
指揮はミヒャエル・バルケ、出演は蝶々さんに中嶋彰子(東京は小川里美と中嶋のダブル・キャスト)、ピンカートンにロレンツォ・デカーロ、シャープレスにピーター・サヴィッジ他。
NHK連続テレビ小説「花子とアン」で活躍したサラ・マクドナルドもケイト役で登場!
くわしくはこちらから。
金沢公演
大阪公演
高崎公演
東京公演

*新国立劇場《蝶々夫人》(2/2~2/11)

2005年から上演されている栗山民也演出の人気舞台が新国立劇場で再演。
安藤赴美子のタイトルロールは日本女性の悲恋を描くのに最高のキャスティングと期待されている。
指揮はフィリップ・オーギャン、ピンカートンはリッカルド・マッシ。
シャープレスは甲斐栄次郎他。
くわしくはこちらから。

*オペラ・カンパニーLe Vociによる《蝶々夫人》(2/22、23)

指揮者の安藤敬が率いるカンパニーLe Voci、今回はピアノと弦楽四重奏団による《蝶々夫人》の全曲上演。
演出はベテランの中村敬一、ピアノは名手、服部容子が担当。
蝶々さんは上木由里江(2/22)と津山恵(2/23)、ピンカートンは川野浩史(2/22)と山田精一(2/23)、シャープレスは高田智士(2/22)と岡元敦司(2/23)が出演。
渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール
くわしくはこちらから。

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出演者:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香