月別アーカイブ: 2016年8月

「ニーベルンゲンの歌」石川栄作訳(ちくま書房)

ワーグナー《ワルキューレ》の予習の一環で、この本を読んでいます。今頃!?と言うなかれ…

 

ニーベルンゲン前編

ニーベルンゲン後編

 

 

うう。面白いです。ワーグナー『ニーベルングの指環(リング)』の中で《神々の黄昏》の元になっている部分ですね。ブリュンヒルデがけっこう性格悪くて(プライドが高くて?)怖いんです…汗。

「本書は『ニーベルンゲンの歌』の写本の中でもあとから入念な改作を施されたと一般に認められている写本Cを日本語に翻訳するものである」ということで、岩波文庫の『ニーベルンゲンの歌』(相良 守峯訳)とは写本の種類が違うんですね。知らなかった〜。

それにしても、こういう本を訳す人って偉いですね。素晴らしいなぁ…

 

 

『トリスタンとイゾルデ』トーク&コンサート

本日は《二期会プレ・ソワレ》というイヴェントに出演してきました。東京二期会さん企画で、9月10日(土)からのワーグナー『トリスタンとイゾルデ』公演に向けてのプレ・イヴェントです。場所は幡ヶ谷のMy Space ASPIA アスピアホール。ご来場下さった方はどうもありがとうございました。

トークのメイン・ゲストは昨年、二期会のR・シュトラウス『ダナエの愛』を演出して鮮烈なオペラ演出家デビューを飾った映画監督の深作健太さん。私は聞き役と司会進行を務めさせて頂きました。

イヴェントの冒頭にピアニストの木下志寿子さんが『トリスタンとイゾルデ』の前奏曲を弾かれました。ピアノで弾くと音楽のモティーフや和音が際立って、すぐに独特の『トリスタン』の世界に引き込まれます。

 

深作さんのトークでは、「音楽との出会いは映画音楽。5歳の時に観た『スター・ウォーズ」の音楽から始まり、大学生の頃にたどり着いたのがワーグナー」、「『トリスタンとイゾルデ』をベルリンで聴いた時の衝撃の体験。椅子に座ってバレンボイム指揮の前奏曲を聴いたとたんに気分が悪くなり…(ワーグナー音楽の強烈な作用)」などから、2018年2月にご自身が演出することが決まっている次のオペラ作品であるワーグナーの『ローエングリン』について、そして今という時代にオペラを上演する意義など、とても興味深いお話でした。映画と映画音楽の関係(名作『バトル・ロワイアル』の音楽についてのお話も!)や、オペラの音楽と演出の関係についてのトークも大変参考になりました。深作さんの素晴らしいところは、誰にでも丁寧でフレンドリー、しかしその下で大きな理想と情熱がふつふつと燃えていることでしょうか。これからのご活躍が楽しみです。

後半のコンサートではソプラノの田崎尚美さんがイゾルデ役、テノールの菅野敦さんがトリスタン役で、第2幕第2場の二重唱、そして第3幕のイゾルデのあの名高い「愛の死」が演奏されました。田崎さん、菅野さんは9月の『トリスタンとイゾルデ』公演の主役二人のカヴァー歌手であり、また11月の二期会公演 R・シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』では、アリアドネとバッカスという主役を歌われます。お二人の息のあった歌が素晴らしかったです。合間にはピアノの木下さんが音楽的なことをご説明下さり楽しくてためになるお話でした。

 

終了後は、深作さんにお願いしてツーショットです。ありがとうございました!

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9月10日、11日、17日、18日に東京文化会館で上演される『トリスタンとイゾルデ』、ワーグナーの巨匠ヘスス・ロペス=コボスの指揮、ヴィリー・デッカー演出の話題の舞台です。

公演の詳細はこちら

 

イタリアの地震

中部イタリアで8月24日の午前中(イタリアは夜中)にM6.2の大きな地震がありました。特にアマトリーチェというラツィオ州の小さな村(人口2,650人)が一番被害が大きいようです。

イタリアは地震が多く、2009年にもラクイラで大地震があり、こちらは300人を超す人が亡くなりましたが、当時はまだ私はイタリアに住んでいました。遠くに住んでいる今の方が、気持ち的には心配です。

スパゲッティ・アマトリチャーナ発祥の地ということで、日本各地にあるイタリアン・レストランでも地震被害に対する募金活動が行われています。イタリアの赤十字などに義援金を送金するのは大変なので、現在イタリア大使館が募金用の講座を日本に開設する準備をしているとのことでした。くわしくは東京のイタリア大使館のFacebookなどで発表されるようです。

 

 

頭痛肩こり樋口一葉

日比谷のシアタークリエで井上ひさしのお芝居「頭痛肩こり樋口一葉」を観てきました。

登場人物は女優さん6名のみで、井上ひさしならではの珠玉の名作です。しかし…内容はけっこう恐ろしいのです。女がものを書く、というのはどういう事なのか?という問いを突きつけるというか…

普段、純粋な演劇をあまり観ませんが、俳優さんは全員素晴らしかったです。同じ人間とは思えません。中でも幽霊の花螢を演じた若村麻由美にはあっけにとられました。元宝塚の愛華みれの歌も凛としていてとても良かったです。

 

「頭痛肩こり樋口一葉」

作:井上ひさし
演出:栗山民也
音楽:宇野誠一郎

出演:
樋口多喜:三田和代
樋口夏子(一葉):永作博美
樋口邦子:深谷美歩
稲葉鑛:愛華みれ
中野八重:熊谷真実
花螢:若村麻由美

企画:こまつ座 制作:東宝/こまつ座

ダニエラ・デッシー

私が朝起きて一番最初にすること、それはFacebookを見る事です(毎朝必ずではありませんが…)。今日の朝一番にFacebookを開くと、つまり時間的にはちょうどイタリアの土曜日の夜でしたが、そこで多くの人がシェアしていたのがソプラノ歌手ダニエラ・デッシー急逝のニュースでした。

声、歌唱技術、演技、容姿、そのすべてに優れ、イタリア・オペラ界を代表する歌手であったデッシーはまだ59歳。現役で活躍中でしたが、ご自身のFacebookで「体調を崩したのでこの夏の仕事をすべてキャンセルせざるを得なくなりました。」と発表したのが7月27日。つい先日の事でした。

来日も多く、私の知っている限りオペラだけでも、

1988年 スカラ座来日公演「トゥーランドット」リュー役1990年
1993年 サントリーホール、ホールオペラ「ラ・ボエーム」ミミ役
1994年 サントリーホール、ホールオペラ「椿姫」ヴィオレッタ役
1998年 ボローニャ歌劇場来日公演「ドン・カルロ」エリザベッタ役
2001年 プッチーニ・フェスティヴァル来日公演「蝶々夫人」蝶々さん役
2004年 プッチーニ・フェスティヴァル来日公演「蝶々夫人」蝶々さん役
2006年 ボローニャ歌劇場来日公演「イル・トロヴァトーレ」レオノーラ役
同年 ローマ歌劇場来日公演「トスカ」トスカ役
2010年 アレーナ・ディ・ヴェローナ来日公演「アイーダ」アイーダ役

があります。

私がイタリアにいるあいだに観たデッシーの舞台はかなりたくさんあり、いまここで全てを書き記す事は出来ませんが、スカラ座でパヴァロッティと共演した「ドン・カルロ」のエリザベッタ、フィレンツェで観た「蝶々夫人」、ボローニャで観た「ノルマ」などは記憶に深く残った名舞台でしたし、ジョルダーノ「愚弄晩餐会 La Cena delle Beffe」や、カレーラスと共演したヴォルフ=フェラーリの「スライ」(これはスイスでした)などにおいても圧倒的な存在感と美しさでした。

デッシーはジェノヴァに生まれ、パルマとシエナで声楽を学び、地元ジェノヴァのオペラ・ジョコーザ劇場でペルゴレージ「奥様女中」を歌ってデビューしました。ミラノ・スカラ座、メトロポリタン歌劇場をはじめとする世界の一流舞台で数多く歌っており、アッバード、シャイー、ガッティ、ジェルメッティ、ムーティ、シノーポリなどの指揮者と共演しています。ビロードのような美声を持ち、若い頃はペルゴレージやロッシーニ、モーツァルトなどを歌い、ベルカントを経てヴェルディ、プッチーニの重要な主役を数多く歌いました。近年は声の円熟にともないヴェリズモのレパートリーに移行していました。デッシーの卓越した音楽性と歌唱テクニックは、数ある録音を聴き、録画を観ればすぐに分かります。情熱的な歌姫で、2000年からはテノール歌手のファビオ・アルミリアート氏が公私にわたるパートナーでした。

ボローニャ歌劇場との二度の来日、そして2010年のヴェローナとの来日時に私が通訳としての仕事をさせていただいた時には、あまり近くからではありませんが、彼女の誰にでも公平な礼儀正しさ、そしてプロフェッショナルとしての仕事ぶりを間近で見る事が出来ました。イタリア・オペラ界が失った財産はとても大きなものです。歌姫デッシーのご冥福を祈り、残されたご家族の苦しみが少しでも癒される日が来ることを願いたいと思います。

 

 

 

「みんなでオペラ」9月に開講します!

9月から始まるオペラ勉強会「みんなでオペラ」シリーズのフライヤーが出来ました!

 

第1回目はワーグナーの「ワルキューレ」です。新国立劇場のシーズンオープニングの演目ですが、10月にはウィーン国立歌劇場来日公演の「ワルキューレ」もありますので、このオペラだけを予習したい方もぜひどうぞ!

私と『ニーベルングの指環(リング)』との関係といえば、実は最初からバラ色のおつき合い(?)とは言えませんでした。大学時代にワーグナーのオペラにはまったものの、好きだったのは「タンホイザー」(初めて自分でチケットを買って観たオペラです)、「ローエングリン」くらいで、『リング』は題材が〈神話〉と〈叙事詩〉というあまり得意でない分野であったためかなり放置していました。

しかし、やはり時とともに人は成長するのでしょうか(笑)?最近では『リング』はワーグナーの中でも一番の好物になってきました。中でも『ワルキューレ』は、この作品全体の重要なターニングポイントとなる内容ですし、音楽はまあもちろん凄いし、今の所『リング』の中で一番好きな作品かも知れません。昔は長くて退屈だと思っていたヴォータンとフリッカの夫婦喧嘩の二重唱もかな〜り好きな場面になってきました。

 

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完)井内トークイベント4-日程-color-01

 

井内美香の「みんなでオペラ」

ワーグナー作曲「ワルキューレ」

第1回 9月12日(月)午後7時

ところ:学び舎 遊人(東京都千代田区西神田 2-4-1 東方学会新館2F)

新国立劇場の2016/17年オペラ・シーズンにあわせて、上演作品を一回一演目ずつ勉強する会です。オペラを観る前に「これだけは知っておきたい!」というポイントが分かります。

*実際に劇場でオペラを観る方も、観ない方も一緒にオペラを楽しむための講座です。

参加料:2,500円

各回20名限定。10回分をまとめてお申し込み頂くと20,000円とお得になります。10回まとめてのお申込みは9月12日(月)締め切りです。

主催:ユージンプランニング

予約とお問合せ:
ユージンプランニング(平日10時から17時)
TEL 03-3239-1906
FAX 03-3239-1907

E-mail:manabiya@yujinplanning.com
(メールでご予約の際はイベント名と人数を明記してください)

 

みんなで楽しくワイワイやる会にしたいと思っています。皆様のお申込みをお待ちしております!

 

OTTAVA オペラ大好き!『VIVA! OPERA』 2016年8月号

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2016年8月号。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

《7月のオペラ公演レビュー》

・東京二期会 モーツァルト《フィガロの結婚》
2016年7月15日(金)~7月18日(月・祝)
東京文化会館
2002年に初演して以来、再演を重ねている宮本亜門の人気演目を〈二期会名作オペラ祭〉として廉価で上演。名舞台に一流歌手の出演で観どころのある舞台に。

・東京フィルハーモニー プッチーニ《蝶々夫人》(演奏会形式)
7月22日(金)サントリーホール、24日(日)Bunkamura オーチャードホール
日本イタリア国交150周年に東京フィルが贈る二つのジャポニズム・オペラの第一弾。
指揮はチョン・ミョンフン。
音楽に没入する力がずば抜けているマエストロ・チョン、《蝶々夫人》はキャリアのごく初期から彼が指揮をしているオペラ。
今回はタイトルロールの蝶々夫人役にマエストロと同じ韓国人のソプラノ歌手ヴィットリア・イェオを起用。大変な美声と音楽性で観客を魅了しました。

・びわ湖ホール オペラへの招待 マスネ《ドン・キホーテ》
2016年8月6日(土)、7日(日)びわ湖ホール 中ホール
予定されていたフランスの女性指揮者クレール・ジボーが直前に病気で来日中止となったが*)、びわ湖ホールとの仕事も多い園田隆一郎が代役で日本センチュリー交響楽団を指揮し素晴らしい演奏を聴かせた。
モダンな演出の菅尾友、振付の砂連尾理も活躍。
若い歌手達が美声を競って好演でした。

*) びわ湖ホールさんのFBなどを拝見していて気がつきましたが、ジボーさんは来日中止になったのではなく、一度来日してリハーサルにも参加した後で体調不良により出演キャンセルとなったようです。勘違いして申し訳ありません(2016.8.31追記)。

《9月以降のお勧め公演》

リヒャルト・シュトラウスのオペラ《ナクソス島のアリアドネ》初演100年記念ということで、東西で興味深い上演が予定されています。

・堺シティオペラ
9月10日(土)、11日(日)にソフィア堺(堺教育文化センター)で《ナクソス島のアリアドネ》を上演。
堺シティオペラの第31回定期公演。
指揮は牧村邦彦、演出は岩田達宗、出演者すべて日本人の公演です。・ウィーン国立歌劇場来日公演《ナクソス島のアリアドネ》

10月25日(火)、28日(金)、30日(日)東京文化会館
こちらはマレク・ヤノフスキ指揮、スヴェン=エリック・ベヒトルフ演出。
出演はグン=ブリット・バークミン、ダニエラ・ファリー、ヴェッセリーナ・カサロヴァ、ヨハン・ボータ他。
「東京・春・音楽祭」の《ジークフリート》の神のような演奏で話題となったヤノフスキがタクトを取ります。

・東京二期会《ナクソス島のアリアドネ》
11月23日(水・祝)、24日(木)、26日(土)、27日(日)日生劇場
指揮のシモーネ・ヤングはN響との共演は多いがオペラの指揮では日本初登場。
カロリーネ・グルーバーはびわ湖ホールの《サロメ》や二期会の《ドン・ジョヴァンニ》などですでに日本でもよく知られている演出家。
シュトラウス・オペラの上演を続けている二期会の人気歌手達が勢揃い。

出演:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香

OTTAVA オペラ大好き!『VIVA! OPERA』 2016年7月号

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2016年7月号。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

 今月はオペラ公演の鑑賞レビューは(ゲネプロをレポートした一演目を除き)お休みです。
その代わりに「通訳は見た!」と題して、来日したイタリアのオペラ・カンパニーに通訳として同行した井内が見た、オペラの裏側をたっぷりお届けします。

《6月のオペラ公演レビュー》

・日生劇場 ロッシーニ《セビリアの理髪師》
2016年6月18日(土)、19日(日)日生劇場
園田隆一郎指揮、粟國淳演出の新制作。
日生劇場 半年間の改修工事を終えてのお披露目公演。
ゲネプロを鑑賞。ロッシーニを知り尽くしたお二人の指揮と演出に、理想のキャストを得て心踊る《セビリア》に。

《舞台裏レポート》

・ローマ・イタリア歌劇団来日公演
プッチーニ《ラ・ボエーム》
7月2日(土)、3日(日)東京文化会館、他。
イタリアのオペラ・カンパニーが日本各地で公演するツアーに通訳として同行してきました。13都市、14公演。
イタリアのオペラ歌手達の研修機関として1947年にスタートしたスポレート歌劇場が母体となった団体による公演でした。
ミミ役にはカルミラ・レミージョ、キアーラ・イゾットン他、そしてロドルフォ役には往年の名歌手と同じ名前のジュゼッペ・ディステーファノも出演!エルコレ・ソルマーニがデザインした、20世紀半ばに作られた背景幕(ドロップ)を使った舞台装置も見所でした。

《7月以降のお勧め公演》

・2016年9月14日(水)~18日(日)俳優座劇場。
こんにゃく座の新作初演。宮澤賢治生誕120周年記念
《グスコーブドリの伝記》台本・演出:しままなぶ 作曲:寺嶋陸也
チケット一般発売は7月16日(土)

・12月1日(木)Bunkamuraオーチャードホール
アルベルト・ゼッダ スペシャルコンサート ~米寿を記念して~
曲目:ロッシーニ「スタバト・マーテル」とカンタータ「テーティとペレーオの結婚」
チケット発売開始は8月2日(火)

出演:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香

 

OTTAVA オペラ大好き!『VIVA! OPERA』 2016年6月号

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2016年6月号。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

《オペラ・アラウンド・ザ・ワールド》
不定期でお送りしているこのコーナー、今回は4月16日(土)にウィーン国立歌劇場で起こった事件について。
プッチーニ《トスカ》の第三幕のこと。今をときめく人気テノール歌手、ヨナス・カウフマンがカヴァラドッシのアリア「星も光りぬ」をアンコールした後、トスカが登場…するはずなのにトスカ役のアンジェラ・ゲオルギューが出てこない!?そこでカウフマンがとっさに取った行動は…?

《5月のオペラ公演レビュー》

・新国立劇場のワーグナー《ローエングリン》
2016年5月23日(月)~6月4日(土)
2012年に初演したプロダクションの再演。
世界随一のローエングリン歌い、クラウス・フロリアン・フォークトが神々しい歌で観客を魅了。
芸術監督 飯守泰次郎の指揮も若々しくこのオペラの魅力を伝えていた。・ウィーン・フォルクス・オーパーの来日公演

2016年5月14日(土)~5月29日(日)
《チャルダーシュの女王》《こうもり》《メリー・ウィドウ》を上演。
今年87歳になるルドルフ・ビーブルが指揮し名花アンドレア・ロストが歌った《チャルダーシュの女王》、そして歌劇場総裁ロベルト・マイヤーが俳優として出演し大活躍した《こうもり》《メリー・ウィドウ》など、ウィーンの香り一杯の舞台が展開した。

《6月以降のプレビュー》

・ロッシーニの最大傑作《セミラーミデ》を藤沢市民オペラが上演。
ロッシーニのエキスパート、園田隆一郎の指揮、日本を代表するディーヴァ、安藤赴美子がセミラーミデ役を歌う。
藤沢市民オペラは1973に創設された日本で最も古い市民オペラ団体で、1983年には福永陽一郎指揮でロッシーニの大作《ウィリアム・テル》の日本初演を行った歴史を持つ。

・藤沢市民オペラ
ロッシーニ《セミラーミデ》演奏会形式(原語上演・字幕付き)
10月30日(日)藤沢市民会館大ホール14時開演
指揮・芸術監督:園田隆一郎、
出演:安藤赴美子、中島郁子、妻屋秀和、山本康寛他、藤沢市合唱連盟/藤沢市民交響楽団

出演:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香

 

OTTAVA オペラ大好き!『VIVA! OPERA』 2016年5月号

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2016年5月号。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

☆VIVA!OPERAツアー 第2弾のご報告と御礼☆

 抽選で当選された5名のリスナーさんと一緒に、藤原歌劇団のドニゼッティ《愛の妙薬》公演に行ってきました!小田急新百合ケ丘駅にある馬蹄形の劇場テアトロ・ジーリオ・ショウワでとても楽しいオペラを堪能しました。

 OTTAVAスタジオにゲストに来てくださった高橋薫子さんのアディーナ、村上敏明さんのネモリーノ、素晴らしかったです!!!
番組内で参加者の皆さんのコメント、そして感想メールをご紹介しています。

《4月のオペラ公演レビュー》

・新国立劇場のマスネ《ウェルテル》。
2016年4月3日(日)~16日(土)
新制作。指揮者、主役歌手が何度か変更になったが、蓋を開けたら良い舞台でした。
《ウェルテル》という作品の良さを味わえた。 ウェルテル役のディミトリー・コルチャック、シャルロット役のエレーナ・マクシモワの主役二人が美男美女のロシア人歌手で声も良く、ソフィー役の砂川涼子など日本人歌手も魅力的でした。
ニコラ・ジョエル演出の舞台は美しく、巨匠ミシェル・プラッソンの息子エマニュエル・プラッソンの指揮は流麗でドラマチックでした。

・東京・春・音楽祭 ワーグナー「ニーベルングの指環」 第2日目《ジークフリート》(演奏会形式/字幕・映像付)
2016年4月7日(木)、10日(日)
東京文化会館大ホール
マレク・ヤノフスキがNHK交響楽団を指揮して《ジークフリート》の神演奏が実現!
歌手も世界の一流歌手が出演し、中でもジークフリート役のアンドレアス・シャーガーはフレッシュな声と役柄に良く合った勇敢な歌いっぷりで高い評価を得ました。
来年の《神々の黄昏》も楽しみです。

《5月以降のプレビュー》

・藤原歌劇団 ドニゼッティ《ドン・パスクワーレ》
7月1(金)、2(土)、3日(日)日生劇場
イタリア・オペラが得意な藤原歌劇団が再びドニゼッティを取り上げます。

・東京二期会 モーツァルト《フィガロの結婚》
2016年7月15日(金)~18日(月・祝)東京文化会館大ホール
宮本亜門演出、サッシャ・ゲッツェル指揮。名舞台がお求めやすい価格で。二期会のスター歌手達が出演。

・ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN

 ホール・オペラ®
ワーグナー:楽劇《ラインの黄金》-舞台祝祭劇「ニーベルングの指環」序夜
2016年11月18日(金) 、20日(日)サントリーホール
クリスティアン・ティーレマン指揮の《ラインの黄金》!演奏はシュターツカペレ・ドレスデン。
5月末メンバーズ・クラブ発売、6月4日一般発売。

・【日本フィル創立60周年記念】ピエタリ・インキネン首席指揮者就任披露演奏会
ワーグナー:楽劇《ジークフリート》《神々の黄昏》より抜粋
2016年9月27日(火)サントリーホール
リーゼ・リンドストローム(ソプラノ)とサイモン・オニール(テノール)が出演。

出演:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香