月別アーカイブ: 2016年11月

英国ロイヤル・オペラ 2016/17 《ノルマ》でシネマシーズン開幕!

昨日、英国ロイヤル・オペラ・ハウス 2016/17 シネマシーズン開幕オペラ、ベッリーニ《ノルマ》の試写会に行ってきました。タイトルロールを歌ったブルガリア人ソプラノ歌手、ソーニャ・ヨンチェヴァが圧倒的な歌と演技で凄い、本当に凄い舞台でした!

ロンドンのロイヤル・オペラで《ノルマ》の新演出は1987年以来の約30年ぶりだそうで、演出を手がけたのはスペインの前衛パフォーマンス集団ラ・フラ・デルス・バルスのアレックス・オレです。オレはこの物語を現代の(非合法な軍事的)カトリック宗派と世俗的な権力とのせめぎ合いの中に描き、暗いステージをキリストの磔刑像で埋め尽くし大きなインパクトを与えました。現代に移した事で、この物語の残酷さが際立ちます。

 

%ef%be%82%ef%bd%a9bc20160909_norma_ro_1154-%ef%be%82%ef%bd%a9bc20160909_norma_ro_1025-production-image-c-roh-photographer-bill-cooper
アレックス・オレ演出、アルフォンス・フローレス美術の舞台
(c) ROH/BILL COOPER

 

 

昨年は見損ねたので、英国ロイヤルの映画を観たのはこれが初めてですが、カメラ・アングルや編集が大変優れていてオペラにぐいぐい引き込まれました。演劇の国だけあって、ソロ歌手や合唱団の演技、とくに顔の表情なども上手く、素晴らしい臨場感です。パッパーノの指揮も全体を牽引していました。

しかし、オペラが進むにつれヨンチェヴァの歌があまりに素晴らしいので、私の心はすっかり彼女の演じたノルマに占領されてしまいました。ヨンチェヴァはまだ若いけれどしっかりしたテクニックを持ち、そして特に激しい気性とポリオーネへの愛情の表現が卓越しています。(ちなみにポリオーネのジョセフ・カレヤも適役でした。)

 

%ef%be%82%ef%bd%a9bc20160909_norma_ro_656-sonya-yoncheva-as-norma-c-roh-photographer-bill-cooper
ソーニャ・ヨンチェヴァのノルマ
(c) ROH/BILL COOPER

 

実はこの新演出のノルマ役にもともと予定されていたのはアンナ・ネトレプコでした。しかし今年の五月にネトレプコが降板を発表し、急遽呼ばれたのがヨンチェヴァだったのです。勿論、彼女はすでにMETやロイヤルのスターですが(ロイヤルではすでに一度グノー《ファウスト》でネトレプコの急な代役を務めているそうです)、このノルマを大成功させて、英国ロイヤルのシーズン開幕を華々しく飾ったことによって、また一つ大スターへの階段を昇ったようです。こうして次代のディーヴァは誕生するのですね。

 

英国ロイヤル・オペラ 2016/17 シネマシーズン、《ノルマ》は東京では11月25日から12月1日までの予定。そして、この後も《コジ・ファン・トゥッテ》《ホフマン物語》《イル・トロヴァトーレ》《蝶々夫人》そしてヨナス・カウフマン出演予定の《オテロ》まで名作が目白押しです。
☆詳しくはこちらです。

 

 

 

 

 

OTTAVA オペラ大好き!『VIVA! OPERA』 2016年11月号

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2016年11月号。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

《10月のオペラ公演レビュー》

・マスネの珍しいオペラを日本初演!
東京オペラ・プロデュースの公演
マスネ《グリゼリディス》
10月9日(土)、10日(日)新国立劇場中劇場
1901年にパリのオペラ・コミック座で初演されたオペラ。
《マノン》が魅惑的な悪女を描いた作品なら、こちらは夫に貞節を守る聖女のような女性が主人公。コミカルな悪魔も登場し、美しい音楽と楽しい物語でした!演奏、演出も出来が良く歌手たちも鮮やかな歌唱で作品を堪能する事が出来ました。

・ヤノフスキの神演奏が再び!
ウィーン国立歌劇場来日公演
R・シュトラウス《ナクソス島のアリアドネ》
2016年10月25日(火)、28日(金)、30日(日)
東京文化会館
ヤノフスキ指揮の精緻さ+ウィーン・フィルの美音。小編成ながら(だからこそ?)圧倒的な美の世界を表現。スヴェン=エリック・ベヒトルフの演出も良く、感動の公演となりました。

・藤沢市民オペラ、傑作オペラの充実の演奏!
ロッシーニ《セミラーミデ》
2016年10月30日(日)
藤沢市民会館大ホール
素晴らしい公演でした!作品の良さがしっかり分かる演奏会形式という選択も良かったと思います。安藤赴美子のタイトルロール以下、皆さん一流の歌唱でした。中でもアルサーチェの中島郁子は真のロッシーニ歌手だと感動。合唱団とオーケストラも入魂の演奏でした。

 

《11月以降のお勧め公演》

そろそろ来年のプランを練らないといけません(笑)。
2016年の東京はワーグナーに席巻されましたが、2017年はフランスやイタリアの名作オペラが目白押しです。

年内のお勧めをもう一つ!

・川端康成の官能的な小説を舞台化した現代オペラ。
《眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~》(日本初演)
作曲:クリス・デフォート
台本:ギー・カシアス/クリス・デフォート/マリアンヌ・フォン・ケルホーフェン
2016年12月10日(土)11日(日)
東京文化会館
語り+歌+踊りのコラボレーションで描き出される川端の世界。
パトリック・ダヴァン指揮、ギー・カシアス演出、シディ・ラルビ・シェルカウイ振付。

・超有名オペラを世界が注目する若きマエストロで!
藤原歌劇団公演
ビゼー《カルメン》
2017年2月3日(金)、4日(土)、5日(日)
東京文化会館
カルメン役にはニコリッチ、コヴァリンスカをゲストに迎え、ドン・ホセ、エスカミーリョ、ミカエラは藤原歌劇団のキャストで固めた公演。山田和樹指揮日本フィルがピットに入るのも注目。岩田達宗が演出するニュー・プロダクションです。

・びわ湖ホール オペラへの招待
ドニゼッティ《連隊の娘》
2017年2月11日(土・祝)12日(日)
びわ湖ホール 中ホール
フランス語の台本にドニゼッティが作曲、パリで初演された楽しさ一杯のオペラ。
ハイCが連発されるテノールのアリアでも知られています。

・プッチーニ自身が見た壮麗な舞台美術が蘇る!
東京二期会公演
プッチーニ《トスカ》
2017年2月15日(水)16日(木)18日(土)19日(日)
東京文化会館
《トスカ》がローマで世界初演された1900年の美術デザインを再現した装置を使用しています。指揮は2017年から大野和士の後任としてリヨン国立歌劇場首席指揮者に就任するダニエーレ・ルスティオーニ。
トスカ役は木下美穂子、大村博美、カヴァラドッシは樋口達哉と城宏憲。

 

 

出演者:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香
1612_zedda

「みんなでオペラ」 第三回『セビリアの理髪師』終わりました!

 

去る11月7日(月)、西神田の学び舎 遊人さんで「みんなでオペラ」第三回『セビリアの理髪師』を無事に開催いたしました。ご来場の皆様、どうもありがとうございました!

ロッシーニの『セビリアの理髪師』は、よくもまあこんなに楽しい曲を次から次へと思いつくなぁ、と感嘆するような傑作オペラです。ロッシーニがナポリでオペラ・セリアをたくさん書き、オペラ作曲家としての黄金期を迎えていた時代に、ローマのために書いた二つの名作喜劇オペラ『セビリアの理髪師』と『ラ・チェネレントラ(シンデレラ)』。特に『セビリアの理髪師』は名作過ぎて、初演の時とはずいぶん違う形で長年上演されてきました。

このオペラで大切なのは原作がボーマルシェの同名の戯曲だということです。フランスの啓蒙思想を代表するフィガロという人物像は、ボーマルシェ自身の分身のような人物であり、同時にロッシーニの分身でもある。だから『セビリアの理髪師』というオペラはオペラ界に革命をもたらしたのですね。

 

その『セビリアの理髪師』の本来あるべき姿を私たちに知らしめてくれたのが音楽学者、指揮者、そして教育者として著名なアルベルト・ゼッダ先生です。リコルディ社から二回(1969年と2009年)『セビリアの理髪師』の楽譜のクリティカル・エディションを出しています。

勉強会の最後に、ゼッダ先生が指揮する12月のコンサートについても少し宣伝させていただきました。ここでもお知らせします(東京と大阪で各一回あります)。可能な方はぜひ行って下さいませ。ロッシーニのスピリットがそこにはあるのです!!!

 

*********************

2016年12月1日(木)オーチャードホール 19時開演

ロッシーニ:

「スターバト・マーテル」

カンタータ「テーティとペレーオの結婚」

指揮:アルベルト・ゼッダ

ソプラノ:佐藤美枝子、砂川涼子、光岡暁恵

メッゾ・ソプラノ:向野由美子、鳥木弥生

テノール:角田和弘、中井亮一、村上敏明

バス:伊藤貴之

合唱:藤原歌劇団合唱部

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

 

1612_zedda

1612_zedda-2

詳しくはこちらへどうぞ。

 

*******************

そして何と!大阪の方は12月7日(水)にザ・シンフォニーホールで、やはりゼッダ先生の指揮するコンサートがあります。大阪音楽大学の定期演奏会なので、とてもお求めやすい価格になっています!

 

 

1476320115_051012000

 

 

大阪音楽大学 第59回 定期演奏会

2016年12月7日(水) 19:00 開演

[指揮]アルベルト・ゼッダ

[管弦楽]大阪音楽大学管弦楽団

[合唱]大阪音楽大学合唱団

[ソプラノ]並河 寿美

[メゾ・ソプラノ]重松 みか

[テノール]清水 徹太郎

[バス]田中 勉

F.メンデルスゾーン・バルトルディ:交響曲 第4番 イ長調 op.90 (「イタリア」)

G.ロッシーニ:スターバト・マーテル

会場 ザ・シンフォニーホール

料金 一般 1,000円

お問合わせ 大阪音楽大学 コンサート・センター

TEL 06‐6334‐2242

チケット購入

ザ・シンフォニー チケットセンター

TEL 06-6453-2333

くわしくはこちらへどうぞ。

 

 

 I M.o Alberto Zedda!!!

 

 

フェデリコ・フェリーニ『8 1/2』スケッチで見る誕生の軌跡

ちょっと日にちが経ってしまいましたが… 10月24日(月)に九段下のイタリア文化会館で「フェデリコ・フェリーニ『8 1/2』 スケッチで見る誕生の軌跡」という講演会の通訳をさせて頂きました。

映画監督フェリーニはもともと漫画家、イラストレーターをしていたこともあり、次の映画の内容を練る期間には、その映画の登場人物等に関するたくさんのスケッチを描いたそうです。今回は、イタリア文学者のダニエラ・シャローム・ヴァガータ先生が、傑作『8 1/2』が誕生するまでのフェリーニのスケッチ類をもとに、どのようにこの名画が作られていったかを話す会でした。フェリーニのスケッチはどれも素晴らしく、天才の頭の中を見ることが出来るような大変興味深い講演会でした。

 

 

1610_1024_%e3%83%95%e3%82%a7%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%8bomote

1610_1024_%e3%83%95%e3%82%a7%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%8bura

 

 

そして、講演会の予習の為に見た、フェリーニの映画。凄いですね〜。大昔に見ただけだった『道』『甘い生活』そして『8 1/2』。若い頃の私はオペラが好きだということもあって、ヨーロッパの伝統的な美に憧れていたので、フェリーニよりはヴィスコンティの方が好きでした。しかし、今見るとフェリーニのファンタジーには感嘆しかありません。本当に凄い。あの展開。何という映像美。そして『8 1/2』の結末の、マルチェロ・マストロヤンニ演ずるグイードのあの台詞「人生は祭だ。共に生きよう」。ジーンと来ます

 

このような出会いを与えてくれるイタリア文化会館に感謝です。イタリア文化会館は多方面に渡る興味深いイヴェントをたくさん開催していますが、今年は特に日伊国交150周年なので凄いイヴェントが目白押しです。イタリア語のコアな学会からホラー映画まで(笑)。しかも会館の主催イヴェントは無料!!!ぜひこちらをチェックしてみてください。

 

 

「みんなでオペラ」第三回『セビリアの理髪師』やります。

 

以下の内容でオペラ勉強会「みんなでオペラ」やります。今回はロッシーニの超・超・有名作『セビリアの理髪師』。フィガロ、フィガロ、フィガロ〜〜〜。

 

%e3%82%bb%e3%83%92%e3%82%99%e3%83%aa%e3%82%a2%e5%86%99%e7%9c%9f

 

アルベルト・ゼッダ先生の新しいクリティカル・エディションの楽譜を買って授業の準備中です。本体価格に注目!この勉強会にはお金かけてますよぉ(笑)。(これは、本当はかなり前に某店で買った時についていた値段です。もちろん間違いで、すぐに訂正して正しい金額で売っていただきましたのでご安心を。笑。)

 

「みんなでオペラ」第三回『セビリアの理髪師』

11月7日(月)19時〜

ところ:学び舎 遊人(東京都千代田区西神田 2-4-1 東方学会新館2F)

新国立劇場の2016/17年オペラ・シーズンにあわせて、上演作品を一回一演目ずつ勉強する会です。オペラを観る前に「これだけは知っておきたい!」というポイントが分かります。

*実際に劇場でオペラを観る方も、観ない方も一緒にオペラを楽しむための講座です。

参加料:2,500円

各回20名限定。

主催:ユージンプランニング

予約とお問合せ:
ユージンプランニング(平日10時から17時)
TEL 03-3239-1906
FAX 03-3239-1907

E-mail:manabiya@yujinplanning.com
(メールでご予約の際はイベント名と人数を明記してください)

 

みんなで楽しくワイワイやる会です。皆様のお申込みをお待ちしております!

(勉強会の後は、希望者で居酒屋さん行きま〜〜す。)

 

藤沢市民オペラ『セミラーミデ』に行ってきました!

先週末、10月30日に藤沢市民オペラで、ロッシーニのオペラ・セリアの最高傑作と言われる『セミラーミデ』の演奏会形式の公演を聴いてきました。素晴らしい公演でした!ブッファからセリアまでロッシーニの音楽は楽想が豊かで活気があって、本当に聴きごたえがあります。

 

%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%a9%e3%83%bc%e3%83%9f%e3%83%86%e3%82%99-b-9_%e3%83%98%e3%82%9a%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%82%99_1

%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%a9%e3%83%bc%e3%83%9f%e3%83%86%e3%82%99-b-9_%e3%83%98%e3%82%9a%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%82%99_2

 

会場はペーザロで良く会うロッシーニ・マニアの皆様から、私のオペラ勉強会に来て下さる方々、そしてOTTAVAのリスナーさんにもお会い出来て楽しかったです

 

 

%e8%97%a4%e6%b2%a2%e5%b8%82%e6%b0%91%e4%bc%9a%e9%a4%a8
この写真は藤沢市民会館のロビーです。天井が高くて素敵な雰囲気でした。

 

感想はInstagramに書きましたので、それをそのまま以下に貼り付けます。怠け者ですみません…汗。

 

***********************************

藤沢市民オペラの《セミラーミデ》行ってきました。ロッシーニのオペラ・セリアの大傑作。その真価を示すとても良い公演でした!!!

 

演奏会形式であることは、音楽に集中できて良かったです。

今回、素晴らしかったのが日本で望みうる最高級のキャストです。タイトルロールのセミラーミデを歌った安藤赴美子は、輝かしい声にアジリタもしっかりと音楽的に完成度が高く、しかもあの美貌。プリマドンナの貫禄たっぷりでした。

アッスールの妻屋秀和は日本オペラ界のトップ歌手ですが、豊かなバスの美声が広い音域でムラなく、圧倒的な歌を聴かせました。この二人のスターの起用によって今日の演奏は輝かしいものになりました。

そして、他の主役を歌ったロッシーニ歌手達の名唱は、このオペラにふさわしい格調高さと美意識で、《セミラーミデ》演奏の理想的な姿をはっきりと示してくれました。

中でも素晴らしかったのがメゾソプラノ歌手の中島郁子です。セミラーミデと同じ比重を持つ主役であるアルサーチェを、凛々しく深い感情表現を持って歌いました。彼女のアジリタを聴いていると、装飾歌唱の多彩な表現力に感嘆します。いつまでも聴いていたい最高の歌でした。(装飾のヴァリエーションも実にカッコ良かったです。)

イドレーノは物語の筋から言うとそれほど重要ではありませんが、音楽的には技巧を凝らしたテノールの難役です。山本康寛は柔らかい美声がこの役にぴったりでした。一つ目のアリアは3点ニ(D)が楽譜に書かれているそうで、この高音も楽々と響かせ素晴らしかったです。

祭司長のオーロエは登場人物達を導く役で歌う場面が多く、また合唱との絡みも多いので重要です。深みのあるバスの伊藤貴之は歌に品格と迫力があり、このオペラの要として活躍しました。

アゼーマの伊藤晴は可憐ながら歌は意志の強さを感じさせ秀逸。ミトラーネの岡坂弘毅は明るい響きの声で演技も良かったです。ニーノ王の亡霊を歌ったデニス・ビシュニャは登場は短いですが声量たっぷりで印象的でした。

藤沢市民会館は天井が高く雰囲気が良かったです。写真は吹き抜けになっている正面ロビーです。

藤沢市民オペラは、市民オペラの草分けですが、私は初めて聴きました。合唱は地元の合唱団がいくつも集まって参加しているようです。音楽性も表現力もあり素晴らしかったです。合唱指揮は浅野深雪。

そして、藤沢市民交響楽団はロッシーニのオペラの中でも凝ったスタイルを持つこの曲を躍動感ある演奏で聴かせてくれました。

これら全ての要素をまとめ上げ、《セミラーミデ》というオペラの魅力を最大限、味あわせてくれたのは指揮者、そして芸術監督を務める園田隆一郎の功績だと思います。お客さんの入りも良く、観客の反応もとても良かったです。

今回の上演は、演奏会形式での日本初演だそうです。第一幕のアルサーチェとアッスールの二重唱がカットされ、レチタティーヴォなどもカットがあったようですがそれ以外は全曲の上演でした。ナビゲーターの朝岡聡は、物語の説明に加え、このオペラをどう聴くかのヒントをたくさん教えてくれる優れた導き役でした。

藤沢市民オペラの快挙を喜び、今後の活動にも大いなるエールを送りたいと思います。