OTTAVA オペラ大好き!『VIVA! OPERA』 2016年11月号

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2016年11月号。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

《10月のオペラ公演レビュー》

・マスネの珍しいオペラを日本初演!
東京オペラ・プロデュースの公演
マスネ《グリゼリディス》
10月9日(土)、10日(日)新国立劇場中劇場
1901年にパリのオペラ・コミック座で初演されたオペラ。
《マノン》が魅惑的な悪女を描いた作品なら、こちらは夫に貞節を守る聖女のような女性が主人公。コミカルな悪魔も登場し、美しい音楽と楽しい物語でした!演奏、演出も出来が良く歌手たちも鮮やかな歌唱で作品を堪能する事が出来ました。

・ヤノフスキの神演奏が再び!
ウィーン国立歌劇場来日公演
R・シュトラウス《ナクソス島のアリアドネ》
2016年10月25日(火)、28日(金)、30日(日)
東京文化会館
ヤノフスキ指揮の精緻さ+ウィーン・フィルの美音。小編成ながら(だからこそ?)圧倒的な美の世界を表現。スヴェン=エリック・ベヒトルフの演出も良く、感動の公演となりました。

・藤沢市民オペラ、傑作オペラの充実の演奏!
ロッシーニ《セミラーミデ》
2016年10月30日(日)
藤沢市民会館大ホール
素晴らしい公演でした!作品の良さがしっかり分かる演奏会形式という選択も良かったと思います。安藤赴美子のタイトルロール以下、皆さん一流の歌唱でした。中でもアルサーチェの中島郁子は真のロッシーニ歌手だと感動。合唱団とオーケストラも入魂の演奏でした。

 

《11月以降のお勧め公演》

そろそろ来年のプランを練らないといけません(笑)。
2016年の東京はワーグナーに席巻されましたが、2017年はフランスやイタリアの名作オペラが目白押しです。

年内のお勧めをもう一つ!

・川端康成の官能的な小説を舞台化した現代オペラ。
《眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~》(日本初演)
作曲:クリス・デフォート
台本:ギー・カシアス/クリス・デフォート/マリアンヌ・フォン・ケルホーフェン
2016年12月10日(土)11日(日)
東京文化会館
語り+歌+踊りのコラボレーションで描き出される川端の世界。
パトリック・ダヴァン指揮、ギー・カシアス演出、シディ・ラルビ・シェルカウイ振付。

・超有名オペラを世界が注目する若きマエストロで!
藤原歌劇団公演
ビゼー《カルメン》
2017年2月3日(金)、4日(土)、5日(日)
東京文化会館
カルメン役にはニコリッチ、コヴァリンスカをゲストに迎え、ドン・ホセ、エスカミーリョ、ミカエラは藤原歌劇団のキャストで固めた公演。山田和樹指揮日本フィルがピットに入るのも注目。岩田達宗が演出するニュー・プロダクションです。

・びわ湖ホール オペラへの招待
ドニゼッティ《連隊の娘》
2017年2月11日(土・祝)12日(日)
びわ湖ホール 中ホール
フランス語の台本にドニゼッティが作曲、パリで初演された楽しさ一杯のオペラ。
ハイCが連発されるテノールのアリアでも知られています。

・プッチーニ自身が見た壮麗な舞台美術が蘇る!
東京二期会公演
プッチーニ《トスカ》
2017年2月15日(水)16日(木)18日(土)19日(日)
東京文化会館
《トスカ》がローマで世界初演された1900年の美術デザインを再現した装置を使用しています。指揮は2017年から大野和士の後任としてリヨン国立歌劇場首席指揮者に就任するダニエーレ・ルスティオーニ。
トスカ役は木下美穂子、大村博美、カヴァラドッシは樋口達哉と城宏憲。

 

 

出演者:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香