演出家ミキエレットのプレトーク@Ustream

今日は、Ustreamでダミアーノ・ミキエレットのプレトークを見ました。東京二期会の「イドメネオ」演出で来日中です。

ミキエレットの演出は音楽に忠実な所が好きで、ペーザロのROFで観た「泥棒かささぎ」も「絹のはしご」も良かったですし(「泥棒かささぎ」は音楽がちょっとヘビーなのでその部分は大好きとは言えなかったけれど…)、同じくROFの「シジスモンド」は心の底から感動しました。フェニーチェ歌劇場で観た「フィガロの結婚」はちょっと驚きましたが、ボールの使い方とかに彼らしさが出ていたなぁ、と。その後、ザルツブルクの「ラ・ボエーム」とか、作り過ぎと思う部分もあるけれど、やっぱり面白いです。

今回の「イドメネオ」は、先に上演したアン・デア・ウィーン劇場の映像がYoutubeで見られるけれど、生の公演を観ることが出来る場合は、事前に同じプロダクションを観てしまうとつまらないので観ないで我慢しています。代わりにサン・カルロ歌劇場の「イドメネオ」DVDを観たりしています。ピエール・ルイジ・ピッツィ先生の演出。これはこれで素晴らしかった(特にソニア・ガナッシの歌がいいですね〜〜〜〜。マルコ・グイダリーニの指揮も好きでした)。

肝心のUstreamですが、なかなか興味深かったです。こういうプレトークや記者発表を中継してくれるのって素晴らしい。家で見られて快適でした。音もいいし。

ミキエレットの話の中で印象的だったのは、やっぱり音楽を凄く大事にしているんだな、ということ。「オペラは音楽でストーリーを語る芸術です」というのを何回も言っていたし、「イドメネオ」をウィーンで上演した時に、ルネ・ヤーコプスのオケ譜への書き込みが凄くて、演出中もあの声で「ダミアーノ」って呼んで砂に埋もれながら近づいて来る話なども面白いし、音楽への尊敬を指揮者と共有する喜びを感じました。彼のような今を生きる演出家の舞台が日本で観られるのは楽しみです。そして指揮の準・メルクルも多分聞くのは初めて(ドレスデンの「タンホイザー」で聴いているかもしれませんが、記憶に無い…)。こちらも楽しみにしております。