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ゼッダ先生大阪滞在+みんなでオペラ第四回『カルメン』

12月3日から10日まで大阪に滞在しておりました。大阪音楽大学の特別名誉教授であるアルベルト・ゼッダ先生が、12月7日(水)にザ・シンフォニーホールで大阪音楽大学の第59回定期演奏会を指揮され、そのリハーサルと、コンサートの後で大学で行われたマスター・クラス指導の通訳をしてまいりました。

 

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これまでもゼッダ先生に関してはたびたび書いてきましたが、文化人として最高の教養と、音楽全般の深い学識、そして誰にでもまったく同じように接して下さる飾らないご性格には、何度お目にかかっても感嘆するしかありません。

そして昨年4月の『ランスヘの旅』に引き続き、演奏会のリハーサルに接していつも感じるのはゼッダ先生の素晴らしい音楽性です。音楽を深く研究しているからこその解釈に、魔法のような命が吹き込まれる瞬間。素晴らしいです…

今回のご滞在中、東京のコンサートではロッシーニの「スタバト・マーテル」と「テーティとペレーオの結婚」が演奏されましたが、大阪ではメンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」とロッシーニの「スタバト・マーテル」の組み合わせでした。「イタリア」は東京で2012年に東京フィルハーモニーを指揮して絶賛された曲目ですが、私はその時のコンサートを聴く事が出来ませんでしたので、ゼッダ先生の解釈に触れる事が出来たのは大変ありがたいことでした。疾風怒濤を経た前期ロマン派の魅力が溢れている名曲です。

「スタバト・マーテル」は大阪音楽大学ゆかりの一流のプロ歌手達が参加し、合唱団も加わっての演奏でした。生と死とに思いを馳せる深い感情表現がある、この上も無く美しい曲です。

私は本番は舞台裏におりましたので演奏会の模様は分かりませんが、大盛況で演奏も素晴らしかったそうです。ゼッダ先生の音楽に対する厳しい姿勢、そして音楽と人間に対するあふれる愛を、今回のリハーサル+本番を通して大阪音楽大学の学生のみなさんが感じて下さったら、そのお手伝いをした私も(私自身の反省点はもちろん色々あるのですが…)一番嬉しいことです。

 

そして…

 

そうこうするうちに、もう明日!に迫っているオペラ勉強会「みんなでオペラ」。明日のお題はビゼー『カルメン』です!はっきり言って大好きなオペラですが、大好きな人の魅力を語るのって以外と難しい…(汗)

明日の夜、暇だなぁ、という方、まだお席あります。ぜひどうぞ!

 

「みんなでオペラ」第四回『カルメン』

12月12日(月)19時〜

ところ:学び舎 遊人(東京都千代田区西神田 2-4-1 東方学会新館2F)

新国立劇場の2016/17年オペラ・シーズンにあわせて、上演作品を一回一演目ずつ勉強する会です。オペラを観る前に「これだけは知っておきたい!」というポイントが分かります。

*実際に劇場でオペラを観る方も、観ない方も一緒にオペラを楽しむための講座です。

参加料:2,500円

各回20名限定。

主催:ユージンプランニング

予約とお問合せ:
ユージンプランニング(平日10時から17時)
TEL 03-3239-1906
FAX 03-3239-1907

みんなで楽しくワイワイやる会です。明日は『カルメン』にちなんでフラメンコは…踊りません!!!

 

(勉強会の後は、希望者で居酒屋さん行きま〜〜す。)

 

 

 

 

英国ロイヤル・オペラ 2016/17 《ノルマ》でシネマシーズン開幕!

昨日、英国ロイヤル・オペラ・ハウス 2016/17 シネマシーズン開幕オペラ、ベッリーニ《ノルマ》の試写会に行ってきました。タイトルロールを歌ったブルガリア人ソプラノ歌手、ソーニャ・ヨンチェヴァが圧倒的な歌と演技で凄い、本当に凄い舞台でした!

ロンドンのロイヤル・オペラで《ノルマ》の新演出は1987年以来の約30年ぶりだそうで、演出を手がけたのはスペインの前衛パフォーマンス集団ラ・フラ・デルス・バルスのアレックス・オレです。オレはこの物語を現代の(非合法な軍事的)カトリック宗派と世俗的な権力とのせめぎ合いの中に描き、暗いステージをキリストの磔刑像で埋め尽くし大きなインパクトを与えました。現代に移した事で、この物語の残酷さが際立ちます。

 

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アレックス・オレ演出、アルフォンス・フローレス美術の舞台
(c) ROH/BILL COOPER

 

 

昨年は見損ねたので、英国ロイヤルの映画を観たのはこれが初めてですが、カメラ・アングルや編集が大変優れていてオペラにぐいぐい引き込まれました。演劇の国だけあって、ソロ歌手や合唱団の演技、とくに顔の表情なども上手く、素晴らしい臨場感です。パッパーノの指揮も全体を牽引していました。

しかし、オペラが進むにつれヨンチェヴァの歌があまりに素晴らしいので、私の心はすっかり彼女の演じたノルマに占領されてしまいました。ヨンチェヴァはまだ若いけれどしっかりしたテクニックを持ち、そして特に激しい気性とポリオーネへの愛情の表現が卓越しています。(ちなみにポリオーネのジョセフ・カレヤも適役でした。)

 

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ソーニャ・ヨンチェヴァのノルマ
(c) ROH/BILL COOPER

 

実はこの新演出のノルマ役にもともと予定されていたのはアンナ・ネトレプコでした。しかし今年の五月にネトレプコが降板を発表し、急遽呼ばれたのがヨンチェヴァだったのです。勿論、彼女はすでにMETやロイヤルのスターですが(ロイヤルではすでに一度グノー《ファウスト》でネトレプコの急な代役を務めているそうです)、このノルマを大成功させて、英国ロイヤルのシーズン開幕を華々しく飾ったことによって、また一つ大スターへの階段を昇ったようです。こうして次代のディーヴァは誕生するのですね。

 

英国ロイヤル・オペラ 2016/17 シネマシーズン、《ノルマ》は東京では11月25日から12月1日までの予定。そして、この後も《コジ・ファン・トゥッテ》《ホフマン物語》《イル・トロヴァトーレ》《蝶々夫人》そしてヨナス・カウフマン出演予定の《オテロ》まで名作が目白押しです。
☆詳しくはこちらです。

 

 

 

 

 

OTTAVA オペラ大好き!『VIVA! OPERA』 2016年11月号

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2016年11月号。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

《10月のオペラ公演レビュー》

・マスネの珍しいオペラを日本初演!
東京オペラ・プロデュースの公演
マスネ《グリゼリディス》
10月9日(土)、10日(日)新国立劇場中劇場
1901年にパリのオペラ・コミック座で初演されたオペラ。
《マノン》が魅惑的な悪女を描いた作品なら、こちらは夫に貞節を守る聖女のような女性が主人公。コミカルな悪魔も登場し、美しい音楽と楽しい物語でした!演奏、演出も出来が良く歌手たちも鮮やかな歌唱で作品を堪能する事が出来ました。

・ヤノフスキの神演奏が再び!
ウィーン国立歌劇場来日公演
R・シュトラウス《ナクソス島のアリアドネ》
2016年10月25日(火)、28日(金)、30日(日)
東京文化会館
ヤノフスキ指揮の精緻さ+ウィーン・フィルの美音。小編成ながら(だからこそ?)圧倒的な美の世界を表現。スヴェン=エリック・ベヒトルフの演出も良く、感動の公演となりました。

・藤沢市民オペラ、傑作オペラの充実の演奏!
ロッシーニ《セミラーミデ》
2016年10月30日(日)
藤沢市民会館大ホール
素晴らしい公演でした!作品の良さがしっかり分かる演奏会形式という選択も良かったと思います。安藤赴美子のタイトルロール以下、皆さん一流の歌唱でした。中でもアルサーチェの中島郁子は真のロッシーニ歌手だと感動。合唱団とオーケストラも入魂の演奏でした。

 

《11月以降のお勧め公演》

そろそろ来年のプランを練らないといけません(笑)。
2016年の東京はワーグナーに席巻されましたが、2017年はフランスやイタリアの名作オペラが目白押しです。

年内のお勧めをもう一つ!

・川端康成の官能的な小説を舞台化した現代オペラ。
《眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~》(日本初演)
作曲:クリス・デフォート
台本:ギー・カシアス/クリス・デフォート/マリアンヌ・フォン・ケルホーフェン
2016年12月10日(土)11日(日)
東京文化会館
語り+歌+踊りのコラボレーションで描き出される川端の世界。
パトリック・ダヴァン指揮、ギー・カシアス演出、シディ・ラルビ・シェルカウイ振付。

・超有名オペラを世界が注目する若きマエストロで!
藤原歌劇団公演
ビゼー《カルメン》
2017年2月3日(金)、4日(土)、5日(日)
東京文化会館
カルメン役にはニコリッチ、コヴァリンスカをゲストに迎え、ドン・ホセ、エスカミーリョ、ミカエラは藤原歌劇団のキャストで固めた公演。山田和樹指揮日本フィルがピットに入るのも注目。岩田達宗が演出するニュー・プロダクションです。

・びわ湖ホール オペラへの招待
ドニゼッティ《連隊の娘》
2017年2月11日(土・祝)12日(日)
びわ湖ホール 中ホール
フランス語の台本にドニゼッティが作曲、パリで初演された楽しさ一杯のオペラ。
ハイCが連発されるテノールのアリアでも知られています。

・プッチーニ自身が見た壮麗な舞台美術が蘇る!
東京二期会公演
プッチーニ《トスカ》
2017年2月15日(水)16日(木)18日(土)19日(日)
東京文化会館
《トスカ》がローマで世界初演された1900年の美術デザインを再現した装置を使用しています。指揮は2017年から大野和士の後任としてリヨン国立歌劇場首席指揮者に就任するダニエーレ・ルスティオーニ。
トスカ役は木下美穂子、大村博美、カヴァラドッシは樋口達哉と城宏憲。

 

 

出演者:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香
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「みんなでオペラ」 第三回『セビリアの理髪師』終わりました!

 

去る11月7日(月)、西神田の学び舎 遊人さんで「みんなでオペラ」第三回『セビリアの理髪師』を無事に開催いたしました。ご来場の皆様、どうもありがとうございました!

ロッシーニの『セビリアの理髪師』は、よくもまあこんなに楽しい曲を次から次へと思いつくなぁ、と感嘆するような傑作オペラです。ロッシーニがナポリでオペラ・セリアをたくさん書き、オペラ作曲家としての黄金期を迎えていた時代に、ローマのために書いた二つの名作喜劇オペラ『セビリアの理髪師』と『ラ・チェネレントラ(シンデレラ)』。特に『セビリアの理髪師』は名作過ぎて、初演の時とはずいぶん違う形で長年上演されてきました。

このオペラで大切なのは原作がボーマルシェの同名の戯曲だということです。フランスの啓蒙思想を代表するフィガロという人物像は、ボーマルシェ自身の分身のような人物であり、同時にロッシーニの分身でもある。だから『セビリアの理髪師』というオペラはオペラ界に革命をもたらしたのですね。

 

その『セビリアの理髪師』の本来あるべき姿を私たちに知らしめてくれたのが音楽学者、指揮者、そして教育者として著名なアルベルト・ゼッダ先生です。リコルディ社から二回(1969年と2009年)『セビリアの理髪師』の楽譜のクリティカル・エディションを出しています。

勉強会の最後に、ゼッダ先生が指揮する12月のコンサートについても少し宣伝させていただきました。ここでもお知らせします(東京と大阪で各一回あります)。可能な方はぜひ行って下さいませ。ロッシーニのスピリットがそこにはあるのです!!!

 

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2016年12月1日(木)オーチャードホール 19時開演

ロッシーニ:

「スターバト・マーテル」

カンタータ「テーティとペレーオの結婚」

指揮:アルベルト・ゼッダ

ソプラノ:佐藤美枝子、砂川涼子、光岡暁恵

メッゾ・ソプラノ:向野由美子、鳥木弥生

テノール:角田和弘、中井亮一、村上敏明

バス:伊藤貴之

合唱:藤原歌劇団合唱部

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

 

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詳しくはこちらへどうぞ。

 

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そして何と!大阪の方は12月7日(水)にザ・シンフォニーホールで、やはりゼッダ先生の指揮するコンサートがあります。大阪音楽大学の定期演奏会なので、とてもお求めやすい価格になっています!

 

 

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大阪音楽大学 第59回 定期演奏会

2016年12月7日(水) 19:00 開演

[指揮]アルベルト・ゼッダ

[管弦楽]大阪音楽大学管弦楽団

[合唱]大阪音楽大学合唱団

[ソプラノ]並河 寿美

[メゾ・ソプラノ]重松 みか

[テノール]清水 徹太郎

[バス]田中 勉

F.メンデルスゾーン・バルトルディ:交響曲 第4番 イ長調 op.90 (「イタリア」)

G.ロッシーニ:スターバト・マーテル

会場 ザ・シンフォニーホール

料金 一般 1,000円

お問合わせ 大阪音楽大学 コンサート・センター

TEL 06‐6334‐2242

チケット購入

ザ・シンフォニー チケットセンター

TEL 06-6453-2333

くわしくはこちらへどうぞ。

 

 

 I M.o Alberto Zedda!!!

 

 

「みんなでオペラ」第三回『セビリアの理髪師』やります。

 

以下の内容でオペラ勉強会「みんなでオペラ」やります。今回はロッシーニの超・超・有名作『セビリアの理髪師』。フィガロ、フィガロ、フィガロ〜〜〜。

 

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アルベルト・ゼッダ先生の新しいクリティカル・エディションの楽譜を買って授業の準備中です。本体価格に注目!この勉強会にはお金かけてますよぉ(笑)。(これは、本当はかなり前に某店で買った時についていた値段です。もちろん間違いで、すぐに訂正して正しい金額で売っていただきましたのでご安心を。笑。)

 

「みんなでオペラ」第三回『セビリアの理髪師』

11月7日(月)19時〜

ところ:学び舎 遊人(東京都千代田区西神田 2-4-1 東方学会新館2F)

新国立劇場の2016/17年オペラ・シーズンにあわせて、上演作品を一回一演目ずつ勉強する会です。オペラを観る前に「これだけは知っておきたい!」というポイントが分かります。

*実際に劇場でオペラを観る方も、観ない方も一緒にオペラを楽しむための講座です。

参加料:2,500円

各回20名限定。

主催:ユージンプランニング

予約とお問合せ:
ユージンプランニング(平日10時から17時)
TEL 03-3239-1906
FAX 03-3239-1907

E-mail:manabiya@yujinplanning.com
(メールでご予約の際はイベント名と人数を明記してください)

 

みんなで楽しくワイワイやる会です。皆様のお申込みをお待ちしております!

(勉強会の後は、希望者で居酒屋さん行きま〜〜す。)

 

藤沢市民オペラ『セミラーミデ』に行ってきました!

先週末、10月30日に藤沢市民オペラで、ロッシーニのオペラ・セリアの最高傑作と言われる『セミラーミデ』の演奏会形式の公演を聴いてきました。素晴らしい公演でした!ブッファからセリアまでロッシーニの音楽は楽想が豊かで活気があって、本当に聴きごたえがあります。

 

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会場はペーザロで良く会うロッシーニ・マニアの皆様から、私のオペラ勉強会に来て下さる方々、そしてOTTAVAのリスナーさんにもお会い出来て楽しかったです

 

 

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この写真は藤沢市民会館のロビーです。天井が高くて素敵な雰囲気でした。

 

感想はInstagramに書きましたので、それをそのまま以下に貼り付けます。怠け者ですみません…汗。

 

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藤沢市民オペラの《セミラーミデ》行ってきました。ロッシーニのオペラ・セリアの大傑作。その真価を示すとても良い公演でした!!!

 

演奏会形式であることは、音楽に集中できて良かったです。

今回、素晴らしかったのが日本で望みうる最高級のキャストです。タイトルロールのセミラーミデを歌った安藤赴美子は、輝かしい声にアジリタもしっかりと音楽的に完成度が高く、しかもあの美貌。プリマドンナの貫禄たっぷりでした。

アッスールの妻屋秀和は日本オペラ界のトップ歌手ですが、豊かなバスの美声が広い音域でムラなく、圧倒的な歌を聴かせました。この二人のスターの起用によって今日の演奏は輝かしいものになりました。

そして、他の主役を歌ったロッシーニ歌手達の名唱は、このオペラにふさわしい格調高さと美意識で、《セミラーミデ》演奏の理想的な姿をはっきりと示してくれました。

中でも素晴らしかったのがメゾソプラノ歌手の中島郁子です。セミラーミデと同じ比重を持つ主役であるアルサーチェを、凛々しく深い感情表現を持って歌いました。彼女のアジリタを聴いていると、装飾歌唱の多彩な表現力に感嘆します。いつまでも聴いていたい最高の歌でした。(装飾のヴァリエーションも実にカッコ良かったです。)

イドレーノは物語の筋から言うとそれほど重要ではありませんが、音楽的には技巧を凝らしたテノールの難役です。山本康寛は柔らかい美声がこの役にぴったりでした。一つ目のアリアは3点ニ(D)が楽譜に書かれているそうで、この高音も楽々と響かせ素晴らしかったです。

祭司長のオーロエは登場人物達を導く役で歌う場面が多く、また合唱との絡みも多いので重要です。深みのあるバスの伊藤貴之は歌に品格と迫力があり、このオペラの要として活躍しました。

アゼーマの伊藤晴は可憐ながら歌は意志の強さを感じさせ秀逸。ミトラーネの岡坂弘毅は明るい響きの声で演技も良かったです。ニーノ王の亡霊を歌ったデニス・ビシュニャは登場は短いですが声量たっぷりで印象的でした。

藤沢市民会館は天井が高く雰囲気が良かったです。写真は吹き抜けになっている正面ロビーです。

藤沢市民オペラは、市民オペラの草分けですが、私は初めて聴きました。合唱は地元の合唱団がいくつも集まって参加しているようです。音楽性も表現力もあり素晴らしかったです。合唱指揮は浅野深雪。

そして、藤沢市民交響楽団はロッシーニのオペラの中でも凝ったスタイルを持つこの曲を躍動感ある演奏で聴かせてくれました。

これら全ての要素をまとめ上げ、《セミラーミデ》というオペラの魅力を最大限、味あわせてくれたのは指揮者、そして芸術監督を務める園田隆一郎の功績だと思います。お客さんの入りも良く、観客の反応もとても良かったです。

今回の上演は、演奏会形式での日本初演だそうです。第一幕のアルサーチェとアッスールの二重唱がカットされ、レチタティーヴォなどもカットがあったようですがそれ以外は全曲の上演でした。ナビゲーターの朝岡聡は、物語の説明に加え、このオペラをどう聴くかのヒントをたくさん教えてくれる優れた導き役でした。

藤沢市民オペラの快挙を喜び、今後の活動にも大いなるエールを送りたいと思います。

 

 

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「みんなでオペラ」第二回『ラ・ボエーム』がスペシャル・ゲストを迎えて開催されました!

 

去る10月10日(月曜・祝・体育の日)に西神田の学び舎 遊人さんで開催した「みんなでオペラ」第二回目『ラ・ボエーム』、大好評のうちに終了致しました!

大好評だったのには理由があります(笑)。そうです!事前にちょっぴり告知していた通り、スペシャル・ゲストのソプラノ歌手、宮澤尚子さんが来てくれたのでした!!!

宮澤さんは、たいへん美しい〈ヴェルディの声(ヴェルディを歌うのに理想的な、バランスの取れた磨かれた声のこと)〉の持ち主で、音楽的にも才能豊かな方です。すでに一流の舞台で歌っている宮澤さんですが、私の師匠、永竹由幸先生を通して知り合ったご縁もあり快く参加してくれました。

プッチーニがパリを舞台に若き芸術家達の生活と恋を描いた『ラ・ボエーム』は、青春の美しさと哀しみが煌めくような珠玉の名作ですが、このオペラの主人公ロドルフォが詩人であるだけに、詩(=言葉)と音楽の融合が絶妙な作品でもあります。そこで、第一幕のロドルフォとミミの出会いの場面を、宮澤さん(←ミミ役)と私(←ロドルフォ役!)が、

(1)日本語で台本の読み合わせ(歌わずに)

(2)イタリア語で台本の読み合わせ(歌わずに)

(3)イタリア語で二重唱を歌う(言葉を中心に)

(4)最後に宮澤さんがミミのアリアをオペラの発声で歌う

という四つの段階を経て聴いていただくことによって、いかに言葉が音楽を作っている作品であるかを、皆さんに体験していただく試みでした。電子ピアノでの伴奏はいつもの通り、妹の百合子(=通称:こぐまさん)です。宮澤さんは今年の三月に立川市民オペラでもミミ役を歌い、私はその歌を聴いて感動のあまり滂沱の涙を流したのですが、その彼女が気軽につきあってくれたのは本当にありがたいことでした。

 

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左から、学び舎 遊人の坂元勇仁君、私、宮澤尚子さん、井内百合子(こぐまさん)

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恐れ多くも共演しているっぽい私(汗)

 

学び舎のお教室は机を入れると20人位が定員なので、そのスペースで聴くオペラの発声による「私の名はミミ」は大変な迫力でした。

最後には、宮澤さんにオペラ歌手という仕事についてのミニ・インタビューをさせてもらいましたが、歌手がどのように身体を使って声を作るのかということを分かりやすく話して下さり、大変興味深かったです。

 

 

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さて、次はいよいよ、ロッシーニ。『セビリアの理髪師』です!

「みんなでオペラ」第三回『セビリアの理髪師』

11月7日(月)19時〜

ところ:学び舎 遊人(東京都千代田区西神田 2-4-1 東方学会新館2F)

新国立劇場の2016/17年オペラ・シーズンにあわせて、上演作品を一回一演目ずつ勉強する会です。オペラを観る前に「これだけは知っておきたい!」というポイントが分かります。

*実際に劇場でオペラを観る方も、観ない方も一緒にオペラを楽しむための講座です。

参加料:2,500円

各回20名限定。

主催:ユージンプランニング

予約とお問合せ:
ユージンプランニング(平日10時から17時)
TEL 03-3239-1906
FAX 03-3239-1907

E-mail:manabiya@yujinplanning.com
(メールでご予約の際はイベント名と人数を明記してください)

 

みんなで楽しくワイワイやる会です。皆様のお申込みをお待ちしております!

(勉強会の後は、希望者で居酒屋さん行きま〜〜す。)

 

 

OTTAVA オペラ大好き!『VIVA! OPERA』 2016年10月号

この記事はインターネットラジオ OTTAVA “OTTAVA MALL”の番組「オペラ大好き!『VIVA! OPERA』」の記録です。2016年10月号。OTTAVAさんのページはこちらです。

 

芸術の秋です。9月はたくさんオペラ公演がありました!

《9月のオペラ公演レビュー》

・こんにゃく座の新作オペラ
《グスコーブドリの伝記》
2016年9月14日(水)~18日(日)俳優座劇場
原作:宮澤賢治/台本・演出:しままなぶ/作曲:寺嶋陸也
宮澤賢治生誕120周年記念 第一弾として、賢治自身を色濃く投影した作品と言われている《グスコーブドリの伝記》をオペラ化。
賢治の言葉を美しく響かせる寺嶋陸也の音楽が秀逸でした。

・あいちトリエンナーレ 2016 プロデュースオペラ
モーツァルト作曲《魔笛》
2016年9月17日(土)、19日(月・祝)
愛知県芸術劇場 大ホール
ダンサー、演出家、振付家として世界の一流劇場で活躍している勅使河原三郎が《魔笛》の演出を手がけた。
台詞部分をカットした、音楽と身体表現に集中した舞台が話題に。音楽面も充実の舞台でした。

・東京交響楽団の定期演奏会
ベルリオーズ:劇的物語《ファウストの劫罰》
2016年9月24日(土)サントリーホール(翌日はミューザ川崎シンフォニーホール)
今年70周年を迎えた東響が指揮のユベール・スダーン、そしてファウスト役のマイケル・スパイアーズを始めとする世界の一流歌手を迎えて演奏した《ファウストの劫罰》。多彩なオーケストラと歌の充実の公演となりました。東響コーラス、東京少年少女合唱隊も活躍。

・新国立劇場のオペラ・シーズンが開幕!
ワーグナー 楽劇「ニーベルングの指環」第一日《ワルキューレ》
2016年10月2日(日)から18日(火)
新国立劇場 オペラパレス
飯守泰次郎指揮、ゲッツ・フリードリヒ演出の舞台を、世界レベルのワーグナー歌手が集結して上演。大変聴きごたえのある素晴らしい公演になりました。

 

《10月以降のお勧め公演》

・ロッシーニの神様、アルベルト・ゼッダのスペシャルコンサート!
2016年12月1日(木)19:00
Bunkamura オーチャードホール
ロッシーニの音楽を通して生きる喜びを教えてくれる伝道師、アルベルト・ゼッダ先生の米寿を記念するコンサートです。曲目はロッシーニ作曲の《スタバト・マーテル》そしてめずらしいカンタータ《テーティとペレーオの結婚》。砂川涼子、向野由美子、村上敏明、伊藤貴之、佐藤美枝子、中井亮一、光岡暁恵、鳥木弥生、角田和弘という藤原歌劇団のトップ歌手達が出演する夢のコンサートでもあります!
合唱:藤原歌劇団 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

・ジョナサン・ノット指揮、東京交響楽団の《コジ・ファン・トゥッテ》
2016年12月09日(金)18:30 ミューザ川崎シンフォニーホール
2016年12月11日(日)15:00 東京芸術劇場
演奏会形式でモーツァルトの「コジ」を。東響の音楽監督として活躍中のジョナサン・ノットの指揮で、サー・トーマス・アレン、ミア・パーション、マルクス・ウェルバなど当代随一の歌手達が集結。

 

 

出演者:
斎藤茂(OTTAVA)
井内美香

日本ロッシーニ協会 設立20周年記念ガラコンサート

素晴らしい!素晴らしい!素晴らしいコンサートでした!

昨日、ロッシーニ協会のガラ・コンサートに行ってきました。いや〜、すごかったです。

 

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日本ロッシーニ協会
設立20周年記念ガラコンサート
2016年10月17日 18時30分開演 東京文化会館小ホール
主催:日本ロッシーニ協会
後援:イタリア文化会館
後援:公益財団法人 日伊協会
マネージメント:ミリオンコンサート協会

出演:
天羽明惠/家田紀子/佐藤美枝子/高橋薫子/松尾祐実菜(以上ソプラノ) 富岡明子(メッゾソプラノ) 坂口直子(コントラルト) 上原正敏/中井亮一(テノール) 大石洋史(バリトン) 三浦克次(バス=バリトン) 若林勉(バス) 工藤翔陽(助演・テノール) 田中大輝(助演・バス=バリトン)小野寺光(助演・バス=バリトン)
稲葉和歌子(ピアノ*) 金井紀子(ピアノ**) 朝岡聡(ナビゲーター)

コンサートには日本のオペラ界の第一線で活躍している歌手の方が大勢出演していました。客席はほぼ満席だったようです。ロッシーニ音楽の普及のために設立された日本ロッシーニ協会の20周年をお祝いするガラ・コンサートです。

ロッシーニの芸術を勉強し広めていこうという意図もあり、コンサートはソロの曲だけではなく、二重唱以上の重唱が多いのが特徴でした。しかも、第一部の「マオメット2世」のアンナの祈りと、第二部の「セミラーミデ」の「麗しく美しい光が」では、なんとメインの歌手の方の後ろにプリマドンナがずらりと並んで合唱部分を歌うというとんでもなく贅沢な状況が!驚いた!!!

ピアノはロッシーニを知りつくしている金井紀子さんと稲葉和歌子さん。どちらも素晴らしかったです。金井さんの輝きのある音とロッシーニの悦楽を表現する音楽、大好きです。

歌手はそれぞれ大変実力がある方ですが、それだけでなく、皆さんロッシーニの良さをきっちり表現している歌唱で、そのことに感動しました。

以下は私の勝手きわまりないミニ感想つき曲目です。感想がいらない人、ごめんなさい…笑。

 

【第一部】
《セビーリャの理髪師》
フィガロのカヴァティーナ「町の何でも屋に道を開けろ」(**) 大石洋史
(明るいバリトンの美声。言葉もクリアです。素敵でした!)

《セビーリャの理髪師》
ロジーナのカヴァティーナ「今の歌声は」(*)富岡明子
(富岡さんの音色とアジリタはまさにロッシーニ歌手。しびれます…)

《セビーリャの理髪師》
バジーリオのアリア「中傷はそよ風です」(*)若林 勉
(朝岡さんの解説によるとこのアリアは調性を低くして歌われることも多いのですが今日は原調のニ長調で歌われました。若林さんはさすがの演技力。声も張りがありました。)

《マオメット2世》
アンナの祈り「正義の神よ、このような危機にあって」(*)松尾祐実菜
(崇高な雰囲気が素敵でした。ずらりと並んだプリマドンナ達の合唱にも唖然。)

《オテッロ》
ロドリーゴのアリア「なんですと! ああ! 何をおっしゃるのです!」(**)中井亮一
(中井さんの歌は端正で表現力があり、技巧が技巧に終わりません。しかし凄い曲ですね!)

《湖の女》
エーレナとマルコムの小二重唱「私は生きていられません」(**)家田紀子/阪口直子
(マルコムを女性が歌うことにより、恋愛ムードが高まるのですね。ロッシーニ、わかっていますねぇ…)

《セビーリャの理髪師》
ロジーナとフィガロの二重唱「それでは私なのね(*)高橋薫子/大石洋史
(可愛い、可愛い二重唱です。)

《ラ・チェネレントラ》
六重唱「あなたなのですね?」(*)
松尾祐実菜/富岡明子/阪口直子/工藤翔陽/大石洋史/若林 勉
(坂口さんがアンジェリーナ(チェネレントラ)。なんというコントラルトの美声。惚れた…)

《アルジェのイタリア女》
リンドーロとムスタファの二重唱「妻を娶る気になったのなら」(**)上原正敏/三浦克次
(これすっごく面白かったです。お二人とも早口言葉が上手いだけでなく、音楽を使った演技がすごいんですよね。しかもベテランなのに二人とも声がフレッシュ。こうでなくちゃ!)

《アルジェのイタリア女》
第1幕フィナーレ「お殿さま、旅立ちの前に」(**)
天羽明惠/阪口直子/富岡明子/上原正敏/田中大揮/大石洋史/三浦克次
(天羽さんのエルヴィーラが際立っていました。富岡さんの上から目線のイザベッラ、ぜひオペラの舞台で観たい❤。ぴったりの役柄ではないでしょうか〜〜〜〜。アンサンブルも立派だった。)

 

──休憩20分

 

【第二部】
《セミラーミデ》
セミラーミデのカヴァティーナ「麗しく美しい光が」(**)佐藤美枝子
(このコンサートで一番ガツンとやられた演目でした。凄い歌唱でした。女性コーラスも入り豪華、豪華。佐藤さんの描く妖艶なセミラーミデ。素晴らしかった!!!!)

《セミラーミデ》
セミラーミデとアルサーチェの小二重唱「忠実な心を持ち続け」(**)家田紀子/阪口直子
(アルサーチェって罪な奴ですよね(笑)。家田さんのテクニックも見事。二人の息がピッタリの歌唱でした!)

《マオメット2世》
アンナ、カルボ、エリッソの三重唱「このいまわの時に」(**)天羽明惠/富岡明子/中井亮一
(2008年にロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルの来日公演のときに取り上げられた「マオメット2世」。その時にコーディネートをしていたので懐かしい演目です。今日の演唱も良かったです。三人とも甲乙つけがたい美歌唱でした…)

《泥棒かささぎ》
ニネッタとフェルナンドの二重唱「どう涙をこらえたら!」(*)高橋薫子/三浦克次
(これ地味な曲かと思いきや、表現力のあるお二人のおかげで感動の一曲に。情感溢れるデュエット。高橋さんの声がピュアな心情を痛い程表現し、三浦さんもコミカルな役からシリアスな父親役まで表現の幅がさすが。個人的に《泥棒かささぎ》はちょっと苦手意識のあった演目でしたが、これからはちゃんと向き合えそうです。)

《オリー伯爵》
伯爵夫人、イゾリエ、オリーの三重唱「この暗い夜の助けで」(**)
佐藤美枝子/富岡明子/上原正敏
(上原さんがあの美声でバカ殿になりきっていて完璧でした。このオペラもこの三人でぜひ全曲聴きたいです。ロッシーニはフランス語のオペラもいいなぁ。)

《ランスへの旅》
十四声の大コンチェルタート「ああ! かくも思いがけぬなりゆきに」(*)ほぼ全員
(金井先生が指揮にまわり14人をまとめていました。メリベア侯爵夫人が坂口直子さん、フォルヴィル伯爵夫人が高橋薫子さん、コリンナが天羽明惠さん、リーベンスコフが中井亮一さん、ベルフィオーレが上原正敏さん、ドン・プロフォンドが田中大輝さん、コルテーゼ夫人が家田紀子さん。演技が無くてもこの曲の演劇性はやはり卓越しています。ロッシーニ万歳!という曲でした。面白かった!)

アンコール《ギヨーム・テル》第4幕フィナーレ
(先ほどのメンバーに佐藤美枝子さんも加わり感動のフィナーレに。素晴らしい曲の素晴らしい演奏でした。)

 

以上です。それから最後になりましたが、いつも凄いな〜と思うのがナビゲーターをつとめた朝岡聡さんです。毎夏ペーザロで開かれるロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルの常連さんだけあって、ロッシーニへの深い愛と理解に溢れたお話は、曲と演奏の理解に大きな助けとなりました。靴の裏があざやかな赤だったのにも驚きました(笑)。これからもオペラやコンサートの解説で朝岡さんが登場する時には靴にご注目を!?

 

ロッシーニ協会の会員で、実は運営委員にも名を連ねているわたくし。その割には何もしていなくて(汗)、こうやってロッシーニの音楽を享受しているだけなのですが、素晴らしいコンサートを企画、実現してくださった皆様、お疲れ様でした。最高のロッシーニをどうもありがとうございました!!!

 

「みんなでオペラ」第二回『ラ・ボエーム』やります!

10月10日(月)に「みんなでオペラ」の第二回をやります。今度はプッチーニの『ラ・ボエーム』でございます。月曜日ですが体育の日で祝日なので15時スタートです!夜は苦手な方、お待たせいたしました〜。場所はもちろん千代田区西神田の学び舎 遊人さんです!

 

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前回は『ワルキューレ」でドイツ語、しかも超大作、ということで苦労いたしましたが、今回もイタリア語だからといって気は抜けません。プッチーニのこのオペラ、傑作だし大好きなのですが、テンポも調性も猫の目のように変化するし、お話の展開も一筋縄ではいきません。

でもやはり「青春の歌」ですね。リア充からは程遠い青春時代を送った私は、若い頃はこのオペラが嫌いでしたが(笑)、今では本当に好きな作品です。

今度の勉強会はじつはスペシャル・ゲストも予定しています。可能な方はぜひお越しくださいませ!!!

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井内美香の「みんなでオペラ」

プッチーニ作曲 イッリカ&ジャコーザ台本

「ラ・ボエーム」

第2回 10月10日(月)午後3時

ところ:学び舎 遊人(東京都千代田区西神田 2-4-1 東方学会新館2F)

新国立劇場の2016/17年オペラ・シーズンにあわせて、上演作品を一回一演目ずつ勉強する会です。オペラを観る前に「これだけは知っておきたい!」というポイントが分かります。

*実際に劇場でオペラを観る方も、観ない方も一緒にオペラを楽しむための講座です。

参加料:2,500円

各回20名限定。

主催:ユージンプランニング

予約とお問合せ:
ユージンプランニング(平日10時から17時)
TEL 03-3239-1906
FAX 03-3239-1907

E-mail:manabiya@yujinplanning.com
(メールでご予約の際はイベント名と人数を明記してください)

 

みんなで楽しくワイワイやる会です。皆様のお申込みをお待ちしております!

(勉強会の後は、希望者で居酒屋さん行きま〜〜す。)